2010年8月16日月曜日

しばらくお休み

7月に本夏第一回目の授業研究夏期講座を終えた後、数学の夏期講座を行い、ただいま、第二回目の授業研究夏期講座の最中です。
そして、今週の火曜日から、東京で行われる東アジアの数学教育会議に出かけてきます。

これまで1年半ほど続けてきたブログですが、ここでひと休みしようと思います。
また、少し余裕が出てきましたら、何らかの方法で続けようかと思っております。その際には、どうぞよろしくお願いいたします。

2010年7月15日木曜日

授業研究夏期講座 I

今日から、5日間の夏期講座がはじまりました。
今月のセッションには、38人の先生方が参加申し込みをし、参加を予定していましたが、今日になって、16人が参加をキャンセルせざるを得なくなりました。
というのも、これらの先生方が夏期講座に参加するための予算を確保しておいた学校区が、教育長の急な人事異動で、予算執行の許可を出すことがいなくなってしまったからです。次の教育長が不在のままで、学校区内のさまざまな行事に支障が出ています。
日本の組織と異なり、責任者に権限が集中する組織では、トップの不在が直接いろいろなところに影響を及ぼします。
なんとか、8月の夏期講座までには、この問題が解決していることを祈っています。

2010年7月14日水曜日

アメリカ統一カリキュラム(Common Core State Standards)

3週間、日本にでかけており、このページを少しお休みしていました。

統一カリキュラム(CCSS) のその後ですが、正式発表から約一ヶ月少々、今日現在14の州が、内容を吟味した結果、正式の採用を発表しています。CCSSに向けた動きを始める段階で48の州がこの動きに賛同していたので、今後、各州が発表された内容を確認し次第、正式採用の発表が増えていくことと思います。
どの州が採用を正式決定したかについては、以下のページに、逐次最新情報がアップデートされます。
http://www.corestandards.org/in-the-states
イリノイ州も正式採用を発表したので、明日から始まる授業研究夏期講座では、先生方にCCSSの内容を中心に教材研究をしていただこうと考えています。

2010年6月24日木曜日

アメリカ統一カリキュラム

6月2日に発表されたアメリカ統一カリキュラムですが、日本ではまだ殆ど知られていないようです。
もっともアメリカでも現場の先生方は知らないようですが、日本では、研究者の方々にもあまり知られていないということでした。
教育もグローバル化の時代と言われていますが、最近、日本は以前に比べて少し引きこもり気味になっているような印象も受けます。
東京に滞在している間に、いろいろな方と話をして、昨今の教育事情を伺いたいと思っています。

2010年6月23日水曜日

東京の観光客

東京に来る飛行機の中でもそうでしたが、最近、中国人、韓国人の旅行者を良く目にします。今回使ったユナイテッドの便では、アメリカ人、日本人は以前に比べずいぶん少なく、その分、中国人、韓国人と思われる人たちで、飛行機は満席でした。
また、東急ハンズに行って驚いたのは、外国人買い物客の多いことでした。特に、文房具の売り場は、半分以上の東洋人が、日本語以外で会話をし、次から次へと買い物かごに品物を放り込み、買い物をしていることでした。逆に、数年前見かけた白人の姿がめっきり見られなくなりました。新宿西口などでも、白人の姿はまばらで、むしろ日本語以外を話す東洋人を多く見かけました。
まさに、街の様子は世相を反映している、といったところでしょうか。

新しい教科書

新しい学習指導要領に基づく、小学校の教科書の見本が出そろっています。
各教育委員会では、この夏の教科書採択に向けて、それぞれの内容を入念に検討している時期かと思います。
各社の教科書を見てみると、どれも、これまでよりも大判になり、かつ厚みを増しています。
それぞれに、工夫が為されており、それぞれの学校現場でも採択に悩むかと思います。
これまでに例をみないほどの学習指導要領の大改訂、それの基づく教科書によって、来年からの算数授業がどのように変わっていくか楽しみです。

2010年6月22日火曜日

日本の小学校

この週末、東京の公立学校で、土曜参観日があったので、いってみました。
この所、アメリカの小学校にばかり行っているので、日本の小学校を訪れると、新鮮な驚きがあります。
オープンスペースを備えた教室には、それぞれに液晶テレビがあり、実物投影機で子供たちのノートを映し出したりしています。
シカゴの小学校でこのような近代的な設備を持っている学校は観たことがありません。
あとは、如何にこの施設設備を有効活用するかが課題だと思いました。

2010年6月19日土曜日

いよいよ先進国並みに向かう?

東京に着きました。
午後成田に着陸した頃から、激しい雨が降り始め、どしゃぶり、予想通り、梅雨本番といった天気になりました。
新聞に、中教審が、少人数学級とさまざまな子供に対応するための専門職員の配置を提言すると書いてありました。
これまで、何かあると、現場の先生のせいばかりにされていましたが、学校を取り巻く環境の変化を考えると、この提言が一日でも早く実施されることが重要です。
いまこのタイミングで行えれば、雇用促進にもつながるかと思いますが、そうなった場合には、新卒ばかりではなく中途採用も真剣に検討すべきでしょう。ただし、新しい形の新任研修のシステムの構築が必要になると思いますが・・・

2010年6月17日木曜日

今日から東京

今日から東京に行きます。
雨模様が続いたシカゴですが、昨日からようやく6月らしい美しい青空と心地よく乾燥した天気になりました。
東京の天気予報をみると、いよいよ本格的な梅雨に入り、じめじめとした蒸し暑い日が続くようです。
なぜ、こんなに天気のいいシカゴから梅雨の東京に行くのか、とみんなに聞かれます。

2010年6月16日水曜日

夏休みのはじまり

今週になって大学構内は静かになりました。
今週から、夏期集中講座がはじまっているので、ちらほらと学生の姿が見えますが、先週とは随分と違う雰囲気です。
こらから9月第一週、レイバーデーが終わるまでしばらく人影がまばらになります。

2010年6月15日火曜日

ワールドカップ カメルーン戦

アメリカでは、午前9時から、日本対カメルーンの試合をESPNの有料放送で生中継していました。
やはり日本の試合はアメリカの普通放送では観られないか、と思っていたら、FIFAのホームページではきちんと生中継が無料で観られました。ところが、試合最後の数分は、アクセスが多くなったのか、画面がぴったりと止まってしまい、感激の瞬間は観ることができませんでした。
今後、ますますインターネットが普及するようになると、このように、便利であっても、いざとなると観られない、という状況が多くなるのかもしれません。

2010年6月11日金曜日

卒業

明日、土曜日が卒業式なので、大学構内は日頃と少し違った雰囲気です。
地方から卒業式に参加するためにきたのか、父母親戚と思える人たちが多く、あちこちで記念撮影をしています。
卒業生も、数日前に受け取った卒業式に着るガウンをきて、家族と写真を撮っています。
同時に、在校生は、夏の間大学構内のあちこちにある学生寮をあけなければならないので、引っ越しに大わらわです。こちらも、父親や母親らしき人が、小型トラックやバンにのって、寮の部屋から家財道具などを運び出しています。

2010年6月10日木曜日

ブラックホークス優勝

今から20分ほど前試合が終わりました。延長の末、シカゴのプロアイスホッケーチーム、ブラックホークスが1961年の以来、49年ぶりの優勝を果たしました。
近所のスポーツバーでは、夕方から飲み始めていた人たちが大騒ぎ、夜の10時過ぎだというのに、この界隈では、上空にヘリコプターが飛び、交差点ごとにに警官がたち、ちょっとした騒ぎになっています。
景気の悪さも、失業率の高さも、少しの間わすれて、みんな、初夏の夜を大いに楽しんでいるようです。

2010年6月9日水曜日

期末試験

今晩、今年度最後の期末試験を行いました。
現場の先生を対象としているクラスなので、なるべく実践的な問題を出しました。
先生方は、自分の受け持っている子供たちの採点と同時に、自分の期末試験の準備もしなければならないので大変です。
シカゴの公立学校は、あと一週間で、9月の第一週まで長い夏休みに入ります。

2010年6月5日土曜日

CFPD−LS:イリノイ州高等教育局の補助金プロジェクト 

CFPD−LSの第一回全体会が明日土曜日に予定されているため、今日は、その準備に追われました。
午前10時から午後4時まで丸一日の会議の内容を詰め、それぞれのプレゼンテーションを分担し、必要な書類を用意しました。
先生方も、ほぼ全員が出席してくださる予定です。

2010年6月4日金曜日

シカゴ植物園との新しいプロポーザル2


今日は、朝からシカゴ市の北にあるシカゴ植物園に、NSFの補助金申請のための会議に出かけました。
シカゴ植物園の植物学者を中心に、ノースウェスタン大学、ワシントン大学の植物園のスタッフが集まり、この秋に申請する補助金プログラムのデザインを検討しました。5年間のプログラムの内容を、月単位で吟味し、一つのプロポーザルに仕上げます。
十数名の研究者が効率よく会議を進め、かなりまとまったプログラムの骨子が出来上がりました。
写真は、会議の会場となった科学センターです。広大な植物園内の沼のほとりに新しく完成したセンターは、屋根にソーラーパネルが敷き詰められ、環境への配慮をした近未来的な建物です。照明を節約するために壁全面がガラス張りの明るい建物ですが、このガラスに衝突する鳥が絶えないということで、ガラスの外側には、完成後、黒いアミがかけられたそうです。
完璧だと考えて作っても、いろいろと後から不都合が見つかるのは、どこにでもあることのようです。

2010年6月3日木曜日

アメリカ共通カリキュラム (The Common Core State Standards)

今日、中部時間の午前10時、共通カリキュラムの最終版が公開されました。(英語と数学)
既に、この共通カリキュラムの採用を表明しているアメリカ48州(アラスカとテキサスを除く)およびDCで、3年以内の実施に向けた動きが始まります。
数学については、以下のページで見ることができます。
http://www.corestandards.org/the-standards/mathematics
前回、公開されたドラフトに比べ、いくつか改善が見られます。ざっとみたところでは、かけ算の定義が整理されたこと、割合、パーセントが7年生から6年生にうつった点などが目につきました。
これから、じっくりと内容を見ていこうと思います。

アメリカの数学教育界にとって、歴史的な日になるのではないでしょうか。

2010年6月2日水曜日

シカゴ公立学校の危機:予算、教員数の削減 その後2

今日、シカゴ市内の公立小学校の校長先生と電話で話をしました。
この校長先生の学校では、来年の新学期に向けて、1校で、13人の教員およびスタッフを削減しなければならないということで、大変な騒ぎになっているそうです。
6月は学年末、子供たちも先生方も長い夏休みに向けて、なかなか落ち着かない時期ですが、今年のシカゴ公立学校は特に大変なようです。
その点、大学、特にシカゴのような大都市にある学校では、逆に職を失った人が、この時期に修士や高い資格を取っておこうと考え、入学希望者が増えているようです。

2010年6月1日火曜日

アメリカに広がる授業研究

オハイオ州のライト州立大学の土佐先生が、先日行ったシカゴ授業研究カンファレンスの様子を、”かがくナビ”のコラムで紹介してくださいました。
アメリカ各地に着々と広がりつつある授業研究の動きの一つだと思います。

2010年5月28日金曜日

オバマ大統領?


今日の昼前、ダウンタウンのミシガン湖上を、2機の戦闘機が何度か往復しました。何があるのかと見ていると、常時数機は飛んでいるオヘア空港に離着陸する飛行機の姿がなくなり、5機の大型ヘリコプターが編隊を組んで飛んできました。
全く同じに見える先頭の2機のうちのどちらかに、どうやら大統領が乗ってるという話でした。それに続いて3機の軍用と思われるヘリコプターが編隊を組んで飛んでいる姿は、なんとも言えぬ雰囲気でした。
聞くところによると、今日、オバマ大統領はシカゴに滞在し、所用をすませる予定とのことでした。
ヘリコプターの去った後は、再び旅客機の姿が戻ってきました。
戦闘機まで繰り出す物々しい警備に、黒人初の大統領ということの重みを感じました。

2010年5月27日木曜日

エバーノート (Evernote)

日本でのiPadの発売開始に期待が高まっているようです。
現在、APMSECでは、先生がたとのコミュニケーションの道具として、iPadを、この夏から授業研究プロジェクトに参加する先生方一人一人に配布する計画を進めています。その一環として、どのAppが、先生方にとって使いやすいか、現在いろいろとテストをしています。
その中でも、基本的な文書管理のAppとして最も適していると思われるが、エバーノートです。英語版でももちろん日本語の文書が使えますが、日本語版も出ているようです。
このAppの利点は、無料でダウンロードできる限定版だけを使っても、iPadと自分のコンピュータ(台数の制限はないようです)で、全てのメモ、PDFファイル、そして、録音した音声まで共有できることです。クラウド型ソフトの一つの典型的な形かも知れません。もっとも、ワードやエクセルなどを共有するには有用サービスが必要ですが、メモやPDFならば無料のもので十分です。
このほかに、自分の指先をペン代わりに文字を入力し、それをメールで送れるApp, Note Taker HDも、iPadに対応していてなかなか便利です。研究授業の参観などにはもってこいのソフトです。(ただし、IPad専用のものは、有料ですが)
今後、ますます、便利なAppが出てくると思いますので、いろいろ先生方と試しながら、使い勝手を検証していきたいと思っています。

2010年5月26日水曜日

夏の到来

先週まで肌寒い日が続いていたシカゴですが、この週末から急に暑さが訪れ、いきなり夏本番という気候になりました。
州立大学など学期制の大学は、既に卒業式を終えており、街には夏休み気分の学生があふれています。
DePaul大学は、Quarter制なので、まだあと2週間ほど授業が残っています。それでも、大学内のあちこちには、学期末にむけた催しを行う臨時テントやステージなどがもうけられ、卒業間近の華やいだ気配が広がっています。

スタッフ・ミーティング

月曜日恒例のミーティングです。
先日、アップデートしたシカゴ授業研究グループのホームページがなかなか好評です。毎日、訪れてくださる方の数も結構あがっていますし、また授業研究夏期講座への問い合わせも活発です。
先週は、ウェブマスターがこれまでの授業研究会で撮った写真をアップロードするためのシステムを構築してくれたので、今週から、少しずつ写真を選んでアップロードしていってもらいます。

2010年5月23日日曜日

Ann Arbor, MI

ミシガン大学は、デトロイト近郊、Ann Arborにあります。
前回の会議には、シカゴ、オヘア空港から飛行機でデトロイトに飛び、そこから車でミシガン大学に行きました。
けれども、今回は、金曜日の昼から会議が始まり、土曜日の午後2時過ぎには会議が終わると言うことで、シカゴから自分で車を運転して行くことにしました。というのも、飛行機で行くには、少なくとも1時間前には飛行場に着いていなければならないので、金曜日の早朝、もしくは、木曜日の夜にシカゴを出ることになります。さらに、ここ数年、飛行機の便数がどんどん減らされ、なかなか思うように日程を組めなくなってていることを考えると、いっそ4時間、自分で車を運転していった方がいいという判断になりました。
片道約450キロメートルですが、ほとんど全てが一直線で真っ平らな高速道路でなので、約4時間もあれば着いてしまいます。
アメリカ中西部に住んでいるとこれくらいのドライブはなんと言うことはありませんが、日本では、ほぼ東京ー京都位の距離です。
ひさしぶりに、のんびりと、広大なアメリカ中西部の景色を堪能し、土曜日、夕方7時には、無事にシカゴの自宅に戻りました。

2010年5月22日土曜日

ミシガン大学 MKT プロジェクト

22日金曜日の朝、7時に自宅を出て、ミシガン大学で行われた会議に出席してきました。
これは、ミシガン大学教育学部のデボラ・ボールとハイマン・バスが中心になって行っている教師教育のプロジェクトのアドバイザリー・ボード・ミーティングです。
彼らは現在、NSF等からの補助金を得て、3つの教師教育に関するプロジェクトを同時進行させています。3つのプロジェクトは、どれも教師のための数学的な知識の向上を図るものですが、それぞれに少しずつ焦点が異なっています。ひとつ目は、学部で教える数学のコースの内容を、より将来教師になるための学生に必要な知識に絞って効果を上げるための教材の開発です。これは、対象を大学の数学の教授、またはTAとして授業を教える院生のために開発しているものです。もう一つは、現職教師のためのワークショップの指導者を対象として、教師に必要な数学的な知識は何か、またそれを高めるにはどのような教材が適しているかということを指導するための教材開発です。そして、3番目は、これらを通信教育もふくめたオンラインで提供していくためのプロジェクトです。
いま、アメリカの数学教育では、教師の数学的な知識(MTK: mathematical knowledge for teaching)として、これまで叫ばれてきたPCK(Pedagogical Content knowledge)やカリキュラムに関する知識などをまとめてとらえ、効果的な指導を行っていこうというプロジェクトが行われています。
アドバイザーとして参加したものの、ここでの議論は、アメリカにおける最新の動向を知る上で、とても興味深いものでした。

2010年5月20日木曜日

授業研究 夏期講座 申し込み開始

今日、いくつかのメーリングリストに、夏期講座の正式な日程と、申し込み受付開始の案内を送付しました。
既に、900通の郵便で簡単な案内を送っていますが、今日から正式に申し込みを受け付けます。
これまで同様、3人から6人のグループで参加を希望していただき、参加希望者のなかから条件にあったグループに、実際に申し込みの手続きをしてもらいます。
今年は、各学校の予算が厳しいのでどのようになるかわかりませんが、これまで1回だけだった夏期講座を2回に増やしたので、なんとか多くの熱心な先生方に参加していただきたいと願っています。

2010年5月19日水曜日

高等学校授業研究プログラム(CFPD-LS)ミーテリング

CFPD−LSの運営に関わるメンバーが集まり初顔合わせをしました。APMSECからは、私とトム、そして、2人のGraduate Assistants、エリザベスとレガン、さらに教育学部の教授が一人と数学科の教授が一人、そして外部からは、量的な評価を行う専門家および質的な評価を行う専門家がそれぞれ一人ずつ集まりました。
まずは、最終的に受理されたプロポーザルの内容の確認と、細部に関する確認を行いました。そして、参加される先生方全てと顔を合わせる大位階の全体会合(6月5日)の内容について協議しました。
あっという間の3時間でした。
これからは、いくつかのオンラインツールを最大限に活用して、今日打ち合わせた内容を具体化していく方策を練っていきます。

2010年5月18日火曜日

ホームページ改訂

シカゴ授業研究グループのホームページを新しくしました。
http://www.lessonstudygroup.net/
新しいページには、今後、常に使えるような内容を豊富にしていこうと工夫をしています。ウェブマスターのコサ君は、専門的な知識を生かして、次々に新しい技術を取り入れて工夫してくれています。
これから、夏休みにかけて、さまざまな内容が加わっていきます。どうぞお楽しみに。

2010年5月14日金曜日

公開授業



カリフォルニア州立大学フレズノで、公開授業を行いました。
会場には、近隣から約160名の先生方が集まる中、5年生の学級を対象に授業をさせていただきました。
2位数の引き算を導入に、位取り記数法の考えを活用した問題解決の授業です。学級児童24名のうち、英語が母国語の子供は2名だけ、という事実が、農業労働者の多いカリフォルニア中部の様子を表しています。
もう一つカリフォルニアらしいのは、カンファレンスの昼食そしてディナーが、教育学部校舎の前、屋外の木陰に設置されたテーブルで行われたことです。夏になると連日の猛暑でとてもこのようなことができない地域ですが、この時期のとてもさわやかな気候を、参会者は十二分に楽しんでいたようです。

カリフォルニア州フレズノへ


朝、7時半に家を出てオヘア国際空港に向かいました。
明日から2日間の予定で行われる、カリフォルニア州立大学フレズノ主催の授業研究カンファレンスで公開授業をするためです。
フレズノ地域では、過去7年間にわたって州からの補助金を得て授業研究を行ってきました。今回は、今後、これらをもっと組織的に広めていこうという意図で、第一回のカンファレンスを主催することにしたとのことです。
シカゴは、あいにく前夜からの雷雨で飛行機の発着スケジュールが乱れ、私の乗った飛行機は、2時間遅れでデンバーに到着しました。結果、デンバーからフレズノへの乗り継ぎに間に合わず。デンバー国際空港で5時間待たされることになってしまいました。
それでも、なんとか夜の7時半、無事フレズノに到着、主催者が予定していたディナーはキャンセルせざるを得ませんでしたが、明るいうちに目的地に着くことができたのでほっとしました。

2010年5月13日木曜日

ホームページのアップデート

明日、新しいホームページを公開する準備をしています。
Graduate Assistantのコサ君が、一生懸命にやってくれています。まだまだ、情報が集まらずに、工事中のページが多いのですが、ここでなんとかまずは公開してしまうか、もう少しきちんと情報がそろってからにするか迷うところです。
ただ、少しでも早めに授業研究夏期講習会の参加申し込み受付を始めなければならないので、今週中にはなんとかアップデートしたいところです。

2010年5月12日水曜日

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス

今回のホームページ改訂に向けて、インターネット上の新しい著作権ルールであるCreative Commons (クリエイティブ・コモンズ・ライセンス)を使用することにしました。
たとえば、授業研究の指導案をホームページ上に公開したばあい、従来は、著作権を主張し、無断で使用することを禁じるような動きがありましたが、これでは何のための指導案公開か分かりません。そこで、条件を明確にして、だれもがなるべく自由に使用できるようにするために、そのことを明示するというのが、クリエイティブ・コモンズの考え方です。
たとえば、指導案の場合ですと、作品のクレジットを表示し、営利目的の利用を制限し、元の作品と同じ組み合わせのCCライセンスで公開することを条件に、だれもが自由に使ったり、またはこれをもとに新しい指導案をつくったりできるようにします。
このことを示すために、ページに、以下のライセンスマークをつけます。
Creative Commons License
This work is licensed under a Creative Commons Attribution-Noncommercial-Share Alike 3.0 United States License
これらの条件は、作者が自由に選んでつけることができます。たとえば、作者のクレジットさえつければどのように使っても良いというのであれば、そのように条件付けることも出来ます。このばあいは、ライセンスマークは以下のようになります。
Creative Commons License
This work is licensed under a Creative Commons Attribution 3.0 United States License.
アメリカでは、既に学問の分野などで多く使われていますが、最近では日本もこの動きに参加しているようです。
くわしくは、日本語のサイトに、その趣旨と解説が掲載されています。

2010年5月11日火曜日

スタッフ・ミーティング

3人のGraduate Assistantsは初めて顔を合わせました。
今週から来週にかけての仕事の分担や、これまでの報告を行い、SFPD-LSの始動にむけて準備を進めました。
今週、Chicago Lesson Study Groupのホームページを全面的にアップデートしたものを公開し、授業研究夏期講座の申し込みを正式に受け付けます。同時に、これから指導案のデータベースも作るための技術的な打ち合わせも行いました。
来週早々にも、新しいホームページがお目見えする予定です。

2010年5月8日土曜日

高等学校授業研究プログラム(CFPD-LS)

イリノイ州高等教育局の補助金を得たプログラムがいよいよ本格的にスタートしました。
まずは、プログラムの中心となるメンバーによる会議を今月中に行い、来月5日に行う、プログラムに参加する先生方を集めた第一回の全体会の準備をはじめます。
同時に、このプログラムにかかわる2人のgraduate assistanを採用し、必要な書類等を整えます。
まず、最初に行わなかればならないのは、研究対象の人格を守ることを目的とした大学内部の期間による研究計画等の審査を受けることです。(IRB)原則として、どのような研究でも、人間を相手に行う研究に関しては、許可を申請しなければなりません。
研究計画に沿ったプログラムが実施できるよう、一つ一つ準備を進めていきます。

2010年5月5日水曜日

イリノイ州高等教育局の補助金


補助金の交付が決まって、今日は、シカゴから車で2時間半ほどのところにあるブルーミントンで行われた第一回の顔合わせに行ってきました。
ブルーミントンには、イリノイ州立大学があり、今回の補助金プログラムの外部評価をイリノイ州立大学が行う関係で、ここで会議が行われたとのことです。今年は、州全体で10のプロジェクトがそれぞれ2千数百万円の補助金をうけとり、3年間のプロジェクトの第1年目にとりくみます。ただ、この補助金はもともと連邦政府からの補助金を州の裁量で分配しているので、連邦政府の今後の方針によって、2年目、3年目に、1年目と同様の金額がつくかどうかは確定できないということです。
何れにしろ、第1年目をしっかり行うことがまずは第一、着実に計画を実行していくことに焦点を絞りたいと思います。

シカゴから1時間もドライブすると見渡す限りの畑が続きます。まだ、トウモロコシの作付けには早いようで、黒々とした畑が見渡す限りに広がっています。このような景色を見るたびに、アメリカは偉大な農業国であることを思い起こします。

2010年5月4日火曜日

AP*MSEC スタッフミーテリング

昨年秋から、ずっと忙しさに追い回されて行っていなかったスタッフ ミーテリングを行いました。
私とTomのほか、2人のGraduate Assistants とこの先2週間の打ち合わせをしました。
懸案になっていたホームページの全面改訂を完成させ、ホームページで授業研究夏期講座の受付を開始できるようにします。
2週間後には、新しくなったホームページをご紹介できるように詰めていきます。

2010年5月2日日曜日

セーリングの季節到来


カンファレンスにきていただいた吉田さんと、土曜日の午後、ミシガン湖に出ました。
まだ、少々風が冷たく、天気も今ひとつでしたが、シーズンはじめの湖は他に出ているヨットもほとんどなく、広い湖を独り占めの気分です。
昨年、一昨年と忙しさにかまけて湖には出ていませんでしたが、今年は少し積極的に時間を作ろうと思っています。

2010年5月1日土曜日

打ち上げ


金曜日の午後、恒例となった打ち上げを行いました。
シカゴ授業研究グループの先生方の力なしではなし得ないカンファレンスの成功を祝って、また、授業をしてくださった先生の慰労を込めて、みんなで乾杯をしました。
場所は、例によってITTO寿司、おいしいお寿司に、生ビールで乾杯というのは、授業研究会につきものです。

シカゴ授業研究カンファレンス 第二日目



会場をかえて、第二日目を行いました。
全体講演に加えて、シカゴで授業研究を行っている先生方に分科会形式で発表をしていただきました。今年一年間行った実践に、全米各地からいらした先生方が、熱心に聞き入ってくださいました。
今年は、いくつかの理由から規模を縮小して行いましたが、来年は、第10回の記念となるので、3日間のカンファレンスを計画したいと思っています。

2010年4月29日木曜日

シカゴ授業研究カンファレンス 第一日目


今年は、参加者80名と、例年よりも規模の小さい会になりました。
それでも、西海岸、東海岸、そしてカナダからも参会者や講演者が駆けつけてくださり、充実した初日になりました。
Sabin小学校の先生方も、前日11時過ぎまで熱心に準備をし、公開授業を行ってくださいました。
今回は、小学校の内部事情で、公開授業を行うことが最終的に確定したのが2週間前という厳しい状況だったりしたこともあり、授業の内容がもう一つ、物足りないものになったように思いますが、遠くからこられた参会者の方々に、授業研究とはどのようなものかということを体験していただく機会にはなったようです。

2010年4月28日水曜日

シカゴ授業研究カンファレンス

今回で第9回目を迎えたカンファレンスが始まりました。
今年は、新しい試みとして、授業研究初心者のためのプレカンファレンスを行いました。
今日の夕方5時から、授業研究入門と題した1時間のワークショップを行い、その後、カンファレンスの招待講演者と参会者が会食をするという企画です。
参加は、30名ほどでしたが、気さくな雰囲気で授業研究とは何かを紹介する機会になったようです。

2010年4月27日火曜日

82-9


今週木曜日、シカゴ授業研究グループのカンファレンスで行う公開研究授業の事前授業を参観しに、Sabin小学校に行ってきました。
2年生の教室で行われた授業は、82-9を繰り下がりを使って計算できるようにするという授業でした。
指導案検討グループの先生が、他の学級を借りて行った授業でしたが、グループの意図に反して、ほとんどの子供たちが82-9を数え引きで求める方法から先へ進めませんでした。
というのも、それぞれの子供たちの机には、1から100までの数が書かれた数表がおかれてあり、この教室では、普段の算数で、足し算引き算、すべてこの表を使って数えたし数え引きで答えを求めているということが原因だったようです。
日本では考えられないことかもしれませんが、アメリカの教室では大変よく目にする光景です。中学校に行ってもそれぞれの子供の机に、100までの数を並べた数表とかけ算九九表が並んではってあるという光景によく出会います。
さて、木曜日の授業、果たしてどのようになるか、少々不安と期待が入り交じっています。

2010年4月25日日曜日

NCTM 2010 サンディエゴ:ちょっとひと休み



第二日目の夕方、会場脇のヨットハーバーを歩いていると、貸しヨットの看板が出ていました。
ちょうど良い風が吹いていたので、同僚2人と一緒に2時間ばかり湾内でヨットを楽しむことにしました。
サンディエゴはアメリカ有数の軍港です。湾内に停泊した航空母艦や、頻繁に行き交う軍艦の間を縫ってヨットを操るのはなかなかほかでは味わえないものです。3人でそれぞれの発表を終えたひとときを、十二分に堪能しました。

2010年4月24日土曜日

Meta-Forms

NCTM年会の魅力は、教科書、教材はもちろん、電子黒板、オンライン学習ツールなどなどありとあらゆる数学教育に関係するものを展示した展示会です。
経済危機の影響か、規模は例年の半分ほどでしたが、それでもたっぷり半日かけても見切れないほどの展示があり、日本の教育研究大会とはずいぶん異なる印象です。
今年の展示の中で目をひいたのは、Meta-Formsというパズルです。論理的な思考を育てることを目的に以前開発されたパズルを再構成し、小学校低学年から教材として使えるようにしたものだそうです。いま、各地の学校で実際に教室で使った反応を蓄積し、カリキュラムとしてより洗練されたものにしようと考えているそうです。
日本の教室でも、手始めに、教科以外に時間に意図的計画的に使ってみて成果を検証してみるもの面白いかもしれません。

2010年4月23日金曜日

NCTM 2010 サンディエゴ


今年の私の発表は、初日の朝一番、8時からでした。
それでも、シカゴとの時差が2時間あるため、シカゴの時間では朝の10時からと、比較的余裕のあるスタートでした。
朝一番ということで、少々出足は悪かったものの、多くの方々が熱心に話を聞いてくださいました。
この日は、一日広い会場をあちこちと歩き回り、いろいろと刺激をうけました。
また、年に一度、全米はもちろん世界各国から集まる数学教育の専門家と顔を合わせて話ができるのも、この会議の魅力です。
この春、体調を崩されたと伺っていた南イリノイ大学のベッカー教授も、大変お元気に大会に参加されており、相変わらず迫力のあるお話を多くの参会者が熱心に聞いていました。

2010年4月22日木曜日

NCTM 2010 サンディエゴ


午前中、残務を片付けてから空港に向かいました。
昼前の飛行機でO'Hare国際空港を発って4時間の飛行の後、サンディエゴに到着しました。2時間の時差があるため、午後の2時に到着し、ホテルにチェックインしました。
今日から、土曜日まで毎年恒例のNCTMの年会です。
サンディエゴのコンベンションセンターとそれに隣接するホテルの会議場を会場として行われます。ピーク時には2万人を超える参加者のあった年会ですが、このところの予算削減で、今年の参加者は、1万人を少々下回るということです。
ホテルの部屋からの眺めはすばらしく、気持ちも晴れ晴れとします。

2010年4月21日水曜日

CVCA (シカゴ職業高校)での校内研究授業


今年度、第二回目の構内研究授業でした。
この学校はシカゴ市の南部にある学校です。ほとんどが、シカゴ南部の黒人が多くすむ地域から通っている子供たちで、校内で、白人、アジア系の生徒を目にすることはまずありません。
小学校、中学校の学習内容がしっかりと身に付いていない子供たちですが、先生と楽しく数学の授業に参加している様子に、いつも感心させられます。
今回、イリノイ州から交付される補助金では、この学校の先生方と一緒に力を合わせて、生徒の学力向上を目指していきます。

2010年4月20日火曜日

RunKeeper

iPhoneのフリーアップリケーション、RunKeeperを使い始めて半年になります。
電話についているGPSと時計を使って、地図上に歩いたり走ったりした道のりを自動的に表示し、距離と時間から消費カロリーまで計算してくれます。その上、走ったり歩いたりした後に、その記録をインターネット上にアップロードし、きちんと記録を保管しておいてくれます。
これまでの半年で合計50時間、距離にして約226マイル(約420km)を歩いたり走ったりしました。
今日は、大学までの往復を歩きました。片道、朝は26分、帰りは30分でした。やっぱり帰りの方が、のんびりと歩いているのでしょうか。

2010年4月16日金曜日

テニア ガイドラインの改訂

今日の教授会では、ここ1-2年懸案になっているテニア取得のためのガイドラインの改訂に関する話し合いがなされました。
昨年、一昨年と、各学部が教授会の投票により決定したテニアの審査に対して、大学の委員会から異なった意見が出されるなどの問題が学内で大きく取り上げられたことに対して、教育学部として、学部の決定の根拠をより明確に大学の委員会に伝えようと言う意図から始まった議論です。
どのような基準でテニアを認めるか、またそのための手順をどのようにするかということは、どの大学でも常に関心の高い問題です。
特に大学が大きくなり、様々な分野の教授を抱えるようになると、単一の基準ですべての教授の実績を判断するのが難しくなり、話も一筋縄では行かなくなってきます。

高等学校授業研究プロジェクト

イリノイ州高等教育局の補助金による高等学校授業研究プロジェクトの初顔合わせをしました。
第一回目の顔合わせは、このプロジェクトに関わる内部の者だけで、この夏までの日程を詰めていきました。
この後、プロジェクトにかかわる各校の責任者、外部の評価チームの代表などを含めて正式な第一回目の会合を行い。6月の第一週に参加される先生方すべてを含めたミーテリングを行います。

2010年4月14日水曜日

iPad 海外での発売延期

アメリカでのiPadの販売が好調で、予定していた生産が間に合わないようです。
今日、アップルは、iPadの海外での販売開始を、予定より一ヶ月遅らせ、予約の開始を5月10日、発売開始を5月の下旬としたそうです。
コンピュータを使い慣れた人にとっては、もっとネットブックに近いような機能を持たせるべきだという声もあるようですが、一般の消費者向けの便利なステーショナリーのような存在と考えれば、十二分に満足のいくものだと思います。
手書き入力のできるソフトなども充実しつつあり、大変重宝しています。
google doc、Preziなどのクラウド・ソフトを活用すれば、もうノートパソコンを持ち歩く必要は無くなりました。
アメリカ国内だけで、発売一週間で50万台が売れたという人気は十分頷けます。

2010年4月13日火曜日

Chicago Cubs オープニング ゲーム

朝の8時過ぎから近所のバーが満員で、Cubsの青いユニフォームであふれかえっていました。
今日は、シカゴにある大リーグチームの一つ、Chicago Cubsが、今シーズン初めてのホームゲームを行いました。
冬の間静かだった我が家の近所も、この野球シーズンが始まるといっそう賑やかになります。
まだ、屋外でビールを飲むには少々肌寒い陽気ですが、ファンにはあまり関係ないようです。
デーゲームが終わった後も、街はCubsのユニフォームを着た人たちで夜遅くまでにぎわっていました。

2010年4月10日土曜日

シカゴ公立学校の危機:予算、教員数の削減 その後

春休み前に、発表になるはずだった各学校ごとに配分される予算が、まだ市の教育委員会から発表されていないようです。
そのため、各校では来年の教職員の人数が決められないばかりか、この夏に行う予定の補習授業が出来るか出来ないかも決めかねているようです。
いずれも、テニアをもっていない経験の浅い先生方は、来年度の職が確保されるかされないか、冷や冷やの毎日を送っているようです。

2010年4月9日金曜日

シカゴ植物園との新しいプロポーザル

シカゴの北にあるシカゴ植物園は、世界的にもよく知られている大規模な植物園です。
今日は、そのシカゴ植物園の教育担当のデリレクターと、ノースウエスタン大学の環境科学の先生と、新しいプロジェクトについての打ち合わせをしました。
シカゴ植物園が中心となって、アメリカ各地の植物園と共同して行う気候変動をテーマにした教育プログラムを開発するプロジェクトに共同研究者として加わらないかという誘いを受けたのは、約2週間前でした。
具体的には、彼らが進める新しい教材開発に、授業研究の手法を取り入れ実際に教材を使う先生方、子供たちの反応を十分に反映したカリキュラムを作成し、さらに、その教材を使った実践の質を高めるためにも授業研究を活用したいというアイディアです。
そのために、まずNSF(全米科学財団)の気候変動教育のための補助金を申請し2年間のパイロットプロジェクトを経て、さらなる補助金を得て、5年間の本格的な研究に取り組もうという長期間にわたる計画です。
植物園の専門家、環境学者、そして現場の先生方と子供たち、それに授業研究がかかわるという面白い発想です。
全米科学財団への補助金申請の締め切りは5月下旬、夏までの間にしなければならないことが、また一つ増えました。

2010年4月8日木曜日

中高合同教員研修

シカゴ市内の北西部にある学校で行われた中学校と高等学校の先生が合同で、互いの授業を見合うという研修会に呼ばれていきました。
地域の中学校と高等学校の先生が協力して子供たちの学力向上を図ろうという取り組みだということですが、授業を見て正直カッガリしました。
午前集の社会科、午後の数学ともに、先生が一方的に話をし、ごく一部の生徒をのぞいて全く授業の内容についていっていないという授業でした。それでも、先生方は、ごく2-3人の生徒たちが先生の質問に答えて進んでいった授業を見て、大変よい授業であったと満足げでした。70分授業の前半30分にわたる先生の説明の後に渡された練習問題に、半数以上の生徒が一問目からつまずき、授業が終わるまでに与えられた問題のすべてに手を付けることができたのが30人中たったの6人であっても、参観した先生方には “この生徒たちにはこれで精一杯” としかうつっていないようでした。
この研修を企画/運営しているのは民間の財団で、あちらこちらから寄付金を集め、先生方に研修の機会をとがんばっているようですが、これではなかなか授業はよくならないと思いました。
アメリカには、いいカリキュラムや斬新なプログラムがたくさんありますが、なかなかそれが子供たちの学力向上につながらないのは、肝心の先生方が、この子たちには無理、とあきらめてしまっているようなところがあるからなのかもしれません。

2010年4月7日水曜日

春の嵐

昨晩からの激しい雨と雷は今日の午前中まで続きました。
道路のあちらこちらには大きな水たまりが出来ましたが、これも春の始まりかと思うと、凍り付いた歩道よりは良いか、という気になります。
今日は、午前中、学部長と来年度のセンターの運営についての話し合いを行いました。昨年夏から続いている仮のofficeにはコンピュータやビデオ機器が所狭しと並んでおり、スタッフと院生が一つの机を分け合っている情況です。スペースが無いのはどこの大学でも同じ悩みだとは思いますが、最悪の場合には、大学の外にオフィスを借りてでも、もう少し使いやすい様に会議室を備えた場所を確保してもらう約束を取り付けました。
午後からは、今、コンピュータサイエンスの院生に頼んで行っているシカゴ授業研究グループのホームページ・アップデートの打ち合わせです。いままでのホームページから、指導案やビデオのデータベースを備えた授業研究のためのポータルサイトへのアップグレードを考えています。先月末から働き始めてくれた院生は、イラン人の留学生で、とても一生懸命やってくれているのでどんなホームページになるか楽しみです。

2010年4月6日火曜日

Educare of Chicago

シカゴ/ダウンタウンの南にある幼児教育に特化した教育施設 Educare of Chicago に行ってきました。
経済的、家庭的に恵まれない子供たちの就学前教育のために Ounce of Prevention Fundという財団が運営する教育機関です。
ここでは、これまで幼児期の子供たちの言語の発達を促したり、社会性を育てたりすることを重点にプログラムを組み成果を上げてきました。これをもとに、今後、数学の素地となる活動を充実させるために、まずは教師の力量を高めることに主眼をおこうと私たちにコンタクトしてきました。
今日は、午後から1時間半ばかり、私たちがシカゴを中心に行っていることなどを話してきました。
現在は、高等学校を中心に行っている授業研究ですが、今後、幼児教育の分野にも広がりが出てくるかもしれません。

2010年4月4日日曜日

iPadが関数グラフ電卓に


今日、予約しておいたiPadが届きました。
なんと、中国の深圳から香港を経由し、航空便でアメリカ国内の注文先に、一台ずつ届けられたようです。シカゴには、4月3日土曜日の発売日にあわせ、UPSの配達日指定で届きました。もう、中国から貨物船でまとめてアメリカに送り、そこで荷分けをしてそれぞれに宅配するなどという時間のかかることはしないようです。
大型のシステム手帳をうんと薄くした感じで、なかなか使い勝手がいいようです。カレンダーやメールソフトもiPhoneより格段に使いやすく、クラウドに直結したノートパッドやシステム手帳といった感じの使い勝手なようです。
さっそく、iPhoneで使ってみた無料のグラフ電卓ソフトを入れてみると、きちんとカラーで複雑なグラフが表示されます。
アメリカの中学校、高等学校で盛んに使われているグラフ電卓は、もう必要なくなるでしょう。小さな白黒画面と小さくて複雑なキーを操作するよりも、ずっと簡単できれいです。
今年は、この新しいデバイスを活用した、いくつかのプロジェクトを計画しています。
ここ数年で、数学の授業もうんとかわることになると思います。

2010年4月3日土曜日

5年で寿命?

今週、2005年から使っていたコンピュータの電源が突然入らなくなりました。
ダウンタウンにあるApple Storeで見てもらったところ、どうも電源ユニットだけではなく、場合によってはロジックボードにも影響が出ているかもしれないと脅かされ、仕方なく新しいコンピュータにすることにしました。
つい先日、ハードドライブを替えメモリーを追加したばかりなので、今回のコンピュータでも、引き続きこのハードドライブも使うことにしました。
最近のMacは常にシステム全体のバックアップをとるようになっているので、コンピュータを更新しても、すぐその日から、これまでと同様に仕事を続けられるので助かります。
それにしても、高いお金を出すのですから、コンピュータの寿命も、もう少し長くなってくれるといいのですがー

2010年4月1日木曜日

NCTM Year Book 2010

ケネソー州立大学の渡辺さんのリードで書いた、日本の算数教科書で使われている線分図、比例数直線を中心とした論文が、NCTMから出版となりました。
英訳した算数教科書の内容を示しながら、系統的な指導のあり方について論じたものです。ちょうど、Common Core Standardで、線分図や数直線の扱いが強調されているので、とてもいいタイミングだと思います。
より多くの方に、読んでいただければ、日本の系統だった算数指導の具体的な姿が見えてくると思って期待しています。
http://www.nctm.org/catalog/product.aspx?id=13591

イリノイ州高等教育局の補助金

暮れから準備を始め、すったもんだの果てに提出した補助金のプロポーザルでしたが、今日、正式に、イリノイ州から補助金交付の決定の連絡がきました。
3年間のプログラムですが、第一年目として約300,000ドル、日本円にして3000万円弱が交付されます。第二年目以降は、一年目の成果をみながら金額が決定されることになります。なんとか、2年目3年目も州の財政が持てばいいのですが
このプロジェクトでは、シカゴ市内の高等学校で授業研究を行い、3年間で、生徒たちの学力向上を図るというものです。
この夏から、さっそくプロジェクトが始まるので、忙しくなります。

2010年3月30日火曜日

シカゴ公立学校の予算、教員数の削減 その後

シカゴ公立学校の予算削減による具体策が出されました。
最終的に年間予算が700億円削られ、3200人の教員数削減、それに加えて600人の教員以外の職員が削減されることになったようです。
そして、これまで21億円当てられてきた幼児教育に対する予算が14億円に削減されると同時に、夏期講習、放課後のスポーツプログラムなどの一部が行われなくなると言うことです。
シカゴでは、地元出身の政治家に手紙を送り、何とかこの決定を政治的に回避するような動きが行われていますが、無い袖は振れぬと言うのが現実のようです。

COMMON CORE STATE STANDARDS For Mathematicsの内容

先日発表された、アメリカ統一カリキュラムの草稿に目を通しています。
小学校6年生まで目を通したところ、内容は、かなり日本の学習指導要領に近づいている印象を受けました。
例えば、これまで全くと言っていいほど強調されていなかった式のよみ、式による表現が低学年からかなり強調されるようになったり、基本的な計算技能の習熟が学年ごとに定められたりしています。
また、確率が低学年で扱われなくなった一方、比や比の値を学習した後、中学生では、かなりつっこんだ内容の統計を扱ったりしています。
4月2日までに全てに目を通して、改善点などを提案しようと思っています。

2010年3月27日土曜日

シカゴ公立学校の危機:予算、教員数の削減

シカゴの教育委員会では、来年度1000億円の予算カットを迫られているというニュースが報道されて以来、教員の人員削減や学校予算のカットがどれくらいの規模になるか、といった話題がとぎれません。
現場の先生方の話では、シカゴ公立学校全体で3000人以上の教員が職を失うことになるらしいということで、特に若い先生、職歴の短い先生方が真っ先に職を失うことになると不安を募らせています。
シカゴ公立学校には、約600校の小中高等学校がありますが、3000人の教員をカットすることになるとすれば、ざっと平均しても各校5人の教師が来年度から職を失うことになります。もちろん、子供の数はあまり変わらないので、現在30人が定員の各学級の人数が37人になるという試算も報道されています。
今日、3月26日、各校では、校長が来年度学校に配分される予算を元に、何人の職員にやめてもらうことになるかを発表すると言うことです。春休み直前の金曜日は、多くの先生方にとって憂鬱な日になりそうです。

2010年3月25日木曜日

Yo-Yo Ma コンサート


昨日は、夕方、シカゴ授業研究グループの先生方との月例会を終えた後、夜8時から、ダウンタウンにある、シカゴ・シンフォニーのオーケストラ ホールに、Yo-Yo Maを聞きに行きました。
仕事が終わってから、電車に乗って、このようなコンサートに気軽にいけるのはシカゴの良いところの一つです。
帰りは、バスで自宅まで一本、戻ったのは11時。先週の時差ボケがまだ残っている体には少々長い一日でしたが、久しぶりのコンサートはなかなか新鮮でした。

Albany Park Multicultural Academy 校内研究授業



今回初めて行った学校です。
シカゴ市の北西部にある公立学校で、大部分の子供たちがヒスパニック系です。
新しいきれいな校舎に、写真のように、入り口に物々しい金属探知機と手荷物検査の設備が備えてあるのは、この辺りの地域があまり安全な地域ではないことを示しています。もっとも、私たちが訪問した昼過ぎには、これらの設備は使われておらず、全くのフリーパスでした。
授業は、7年生の生物の授業で、動物の細胞分裂の過程について、中学校の先生と高等学校の先生が共同して指導案を書いた授業でした。
今回は、初めての授業研究ということでしたが、今後どう発展していくか楽しみです。

2010年3月24日水曜日

Sabin Team 指導案検討会

Sabin 小学校の先生方が、DePaulで指導案の検討を行いました。
朝、7時半に大学に行くと、もう既に2人先生が来ていて、私たちのofficeにある数学の教科書をいろいろと調べていました。
6年生の子供たちを対象に5月に行う正の数・負の数のかけ算の授業です。どのようなモデルが子供たちの理解を深めるのに役立ちそうか、シカゴの公立学校で使われている教科書をいろいろと調べながら、案を練っていました。
5月に行う研究授業のために今から指導案の検討を始めるようになったということは、先生方が授業研究についてだんだん理解を深めてきたこということなのでしょうか

2010年3月22日月曜日

Used Textbooks


大学内の書店では、教科書などを中心に学生が使う文房具、その他大学オリジナルの様々なgoodsを扱っています。
学期末になると、ここで、使用した後の教科書の買い戻しもしてくれます。Cash for Books という張り紙があるように、使った教科書を持って行くとその場で現金で買い取ってくれるので、学生にとってはずいぶんと助かるようです。アメリカの大学の教科書は値段がはります。教育学部の教科書でも一冊1万円くらいは当たり前なので、ばかになりません。
もちろん、この中古の教科書は、春休みの後、すぐに書店の店頭に並びます。同じ教科書でも、新品、中古の何れかを選ぶことが出来ます。もっとも、最近は、アマゾンでも、教科書が新品、中古のどちらでも安価で手にはいるようになりました。

2010年3月20日土曜日

期末試験週間


期末試験週間も後半になると、大学構内はだんだんと人影がまばらになってきます。
校舎に一番近い教職員専用の駐車場にもぱらぱらと空きが目立つようになりました。
ぽかぽかと暖かい日だったので、今日は、昼に大学の近くを歩きました。
すっかり春、といいたいところですが、この週末はまた寒さが戻り、天気が崩れるかもしれないという予報です。

2010年3月18日木曜日

期末試験

今週、DePaulは冬学期の期末試験週間です。
先週の週末から夏時間が始まり、来週は一週間の春休みと言うことで、キャンパスは、ようやく長かった寒い冬が終わるという開放感に包まれています。
昨晩の現職の先生方の授業では、期末試験をしました。今晩の院生の授業では、最期のプロジェクトの発表です。
このあと、来週いっぱいに成績を提出しなければ成りません。
時差ボケの体に夜の授業は少々辛いところですが、あと一息、眠いのを我慢しながらの授業です。

2010年3月17日水曜日

Evanston Township Hight School 校内研究授業


本年度5回目の校内研究授業が行われました。
第一回目にくらべて、指導案に予想される反応が詳しく書かれるようになったり、協議会に深まりが出てきたりと、少しずつですが研究授業らしくなってきています。
本年度はこれで最期となりますが、学校側は、この夏の授業研究夏期講習会に先生方を参加させ、来年度も続けて行きたいと言っていました。
ちなみに、今日はセント・パトリックス・デーで、生徒や先生たちの中に、緑色の服を着ていたり、髪に緑色のスプレーをかけていたりしているのが目につきました。なんとも、アメリカらしい授業風景です。

東京よりシカゴへ

日曜日の午後に東京に到着し、月曜日に予定していたいくつかのミーティングを済ませ、火曜日16日の飛行機でシカゴに戻りました。
成田からシカゴまでは、今回の旅行で唯一のアップグレードができました。
お陰さまで、シカゴ到着後もあまり疲れがたまっておらず、助かりました。
明日、水曜日には、午後から研究授業が一つ、その後、夜のクラスは期末試験です。

2010年3月14日日曜日

サムイ島での休日



カンファレンスを終え、土曜日は、朝から一日シュノーケリング・ツアーに参加し、南の海を満喫しました。
暖かい南の海はとても気持ちよく、久しぶりに熱帯魚に囲まれて泳ぐと頭と体の疲れから解放されます。
夕方、5時半にホテルに戻り、シャワーを浴びてそのまま空港に、そして夜8時の飛行機でバンコクへ、
空港のホテルに泊まり、日曜日の早朝、6時の飛行機で成田に向かいました。

2010年3月13日土曜日

APEC 数学教育カンファレンス 無事終了


今週の月曜日に始まった5日間のカンファレンスも無事に終了しました。
会場となったスラタニ・ラジャバット大学、およびコンケーン大学、そしてタイ文部省の高等教育局のサポートで全てのプログラムが滞りなく終わりました。参会者からも、内容の濃い、充実した5日間だったという感想をたくさんいただきました。
写真は、カンファレンスの前日からお手伝いくださり、最終日まで全てのプログラムに参加してくださったスラタニ・ラジャバット大学の数学教育の先生方です。
今回のカンファレンスが、多少でも地元の先生方や学生さん達の刺激になれば幸いです。

2010年3月11日木曜日

APEC 数学教育カンファレンス 歓迎レセプション




今回のカンファレンスは、タイ文部省、コンケーン大学に加えて、会場を提供していただいたスラタニ・ラジャバット大学の協力によって実現しました。
特に、スラタニ・ラジャバット大学は、教員は勿論、観光学科の学生を中心に多くの学生が会場に常駐し、会議の司会、参会者の案内、マイクやインターネット等を必要なときにいつでも提供してくれるというすばらしいサポートを提供してくれています。
水曜日の夜は、大学の招きで浜辺に特設された会場で、タイ料理を食べながら、様々な民族舞踊や音楽を楽しませていただきました。
レセプションの最後に、司会者から、このレセプションで行われたパフォーマンスは、すべて大学の学生と先生方によって行われたと聞き、大変驚きました。言われてみて初めて美しい民族衣装を着ているのが、昼間、会場でいろいろ世話をしてくださっている学生さんたちと気がつきました。

COMMON CORE STATE STANDARDS FOR Mathematics

いよいよ、アメリカの統一カリキュラムへの動きが具体化しました。
アメリカ時間の今日、ドラフトが公開され、4月2日まで、一般からの意見を聞き、それを考慮して最終的にアメリカ統一カリキュラムが制定されます。法的な根拠は無いものの、既に48以上の州と地域が採用を決めています。
おそらく、アメリカばかりではなく、多くの英語圏の数学教育に影響を与えることになると思います。
http://www.corestandards.org/

2010年3月10日水曜日

APEC 数学教育カンファレンス 第3日目




今日は、長い一日になりました。
午前中は、私が発表する教師教育のプレナリーセッションがありました。
午前中いっぱい活発な議論に参加した後は、昼食、その後、近くの小学校に訪問しました。
タイの子供たちは、いつも優しい笑顔で迎えてくれます。微笑みの国と言われますが、小学校に行くと、いつもこれを強く実感します。
その後、訪問した学校から一年生の子供たちを招いて公開授業を行いました。コンケン大学の院生や先生方が作成した指導案に基づく、立体図形の概念形成を目的とした授業です。今回は、協議会も、タイで実際に授業研究に関わっている先生方にしていただきました。

2010年3月9日火曜日

APEC 数学教育カンファレンス 第2日目


熱帯の夜明けは、湿気を伴う暑さとともにゆっくりと訪れました。
今日から、いよいよ本格的なカンファレンスが始まります。朝は、例によって夜明け前に目が覚めたので、オープニングの教育課程に関するセッションの準備をしました。
今回は、5つのトピックで、15のプレゼンテーションが行われ、17人の発表者と5人の討論者が、3日半にわたって議論をします。

2010年3月8日月曜日

APEC 数学教育カンファレンス



今日からカンファレンスが始まります。
昨日は、日曜日にもかかわらず100名近くの学生が会場となるスラタニ・ラジャバット大学の校舎で会場設営をしていました。
開会セレモニーでは、会議の参加者一人一人に美しい花が贈られました。
また、別室ではプレス・カンファレンスも行われ、このカンファレンスへの期待の大きさが感じられました。

バンコクからサムイ島へ


日曜日の午前、バンコク国際空港を発ち、サムイ島に着きました。
観光客に混ざって、見慣れた顔を見つけました。カンファレンスの参加者の多くが、今日の午後にサムイ島に着きます。観光の中心から少し離れた落ち着いた浜にあるホテルは美しい海に面しています。
明日から5日間にわたって、この美しい島で、カンファレンスが行われます。

2010年3月6日土曜日

バンコクへ

昨晩の授業を終えてから荷物を詰め込み、今朝、O'Hareからバンコクに発ちました。
成田で2時間ほど給油のための待ち時間を過ごし、バンコクには現地時間の夜中に到着しました。
ほぼ、24時間の旅です。
バンコクの空港のホテルに一泊し、明朝カンファレンスの行われるサムイ島に発ちます。
最近は、飛行機の本数を減らし、座席を少なくし、運行効率をあげているためか、いつもほぼ満席です。
飛行機会社にとっては効率がいいのでしょうが、こちらとしてはいくらマイルを持っていてもアップグレードできません。

2010年3月5日金曜日

教員養成課程(大学院)の授業

大学院レベルの教員養成課程の授業、今学期は今日で最期です。
来週は私がタイに行っているので、学生は、再来週のプロジェクト・プレゼンテーションの準備です。
そのために、今日は、最終プレゼンテーションの概要を説明してもらい、それぞれのチームに対してsuggestionを与えました。
どのチームも、いまのところ、何とかいいせんでプレゼンテーションの準備を進めているようです。

2010年3月4日木曜日

APECカンファレンス

準備もいよいよ大詰めです。
会場等の準備を進めるタイの大学と、アメリカ連邦教育局、そして私の間のメールのやりとりが頻繁になっています。
もっとも、ここ2-3日は、内容よりも運営上の最終的な詰めに関する修正が中心です。発表者のペーパーも、あと最後の一つを残してようやく今朝になってそろいました。
同時に、今日は、タイから戻った翌日に中学校の先生方を対象にして行っているクラスの期末試験問題を作り、もう一つのクラスの最終課題を整理してwebにアップロードしました。
送れてきたカンファレンスのペーパーを読むのは、往きの飛行機になかでということになりそうです。

2010年3月3日水曜日

MAT401 サイト・ビジット

中学校の先生方を対象とした数学のプログラムに補助金を出しているイリノイ州の教育局からの視察(site visit)がありました。
この新しいプログラムのうち、最初の2つのコース、MAT400とMAT401の様子についていろいろと話をしました。
DePaulは州立大学や他の私立に比べて授業料が高いので、このような州からの補助金は大変重宝します。今後も、このような補助金が続くよう、授業の内容、参加者がどのようなことを身につけたか、しっかりと資料をとって報告することが重要視されます。

2010年3月2日火曜日

来週の準備

オリンピックも無事に終わり、テレビのニュースも平常に戻ったようです。
タイで行う、APECのカンファレンスが来週に迫ってきました。
来週は授業が出来ないので、その分の課題の準備を整えなければなりません。といっても onlineで活動をしてもらうので、おおかた資料はそろっています。特に、現場の先生方のクラスでは、APEC Wiki のビデオを使って活動をしてもらおうと思っています。
今週のクラスで提出してもらう課題は、おそらくタイについてすぐに採点しないとならないかと思います。
インターネットさえあれば、課題の提出も採点も、課題に関するコメントも全てコンピュータの画面上で行うことが出来ますが、さすがにタイに行くとインターネットが遅いので、少々心配です。

2010年2月27日土曜日

バンクーバー・オリンピック

アメリカでも、連日、オリンピックで盛り上がっています。
シカゴでも、地元出身の選手がメダルを取っているので、全国版のニュースの他にも、地元のテレビ局でも盛り上がっています。
全国版のテレビでは、一日の結果をダイジェストのかたちで、夜のゴールデンアワーに放送します。連日夕方7時頃から11時過ぎまでオリンピックです。
アメリカがオリンピックで強いのは、優秀な選手を排出するのに、中国や韓国、また以前の共産圏のように、小さい頃から英才教育で選ばれた子弟を育てると言うよりも、分厚い社会スポーツを楽しむ層から、力のある選手を拾い出して育てるからではないかと思います。
ですから、今回16歳でオリンピック代表に選ばれた上位に残った女子スケートの選手は、大会期間中にアイビーリーグの大学から志願していた入学許可の通知を受けたとか、メダルをとった選手が、引退後弁護士になるとか、また、夏と冬の両方のオリンピックに出る、といった選手が多く見られます。好きなことを何でもさせる、そして強くなりたい子供にはそれなりの道が幾つも用意されている、といった社会基盤が、必死にお国のために頑張る、という国々にはない自由さを実感させます。
石原都知事が、同五輪に触れ、「国家という重いものを背負わない人間が速く走れるわけがない、高く跳べるわけない。いい成績を出せるわけがない」と話したと新聞記事に出ていましたが、アメリカから見ると、なんだか昔の共産圏の国のオリンピックのことを言っているような印象をうけました。

2010年2月26日金曜日

研究協議会の運営

授業研究で重要なのは、指導案の善し悪しもさることながら、協議会を如何に充実させるかです。
かといって、こうすれば必ず協議会の議論が深まるといった定石があるわけでもなく、日本の先生方もいろいろと苦労されていると聞きます。よく言われるのは、経験のある先輩方とともに研究協議会に参加し、同じ授業をもとに、誰がどのような視点で意見を述べるのか、また、経験を積んだ司会者は多様な意見をどのように集約していくのか、また、講師が、協議会のまとめとしてどのような視点で講評するか、といったことを一つ一つ学んでいくしかないと言われています。
昨日の研究協議会では、Tomが司会をし、私が最後の講評を行いました。
今日の午前中、まだ記憶が新しいうちに、昨日の研究会に関する反省をしました。そして、あと1つ残っているEvanston Township High Schoolの校内授業研究会を、どのように運営するか、話し合いました。
アメリカにおける授業研究の課題は、経験豊富な授業研究のリーダーが育っていないことです。
あちこちの研究会から、少しずつでも多くのリーダーが育ってほしいと願っています。

2010年2月25日木曜日

長い一日


今日は、午後からEvanston Township Hight Schoolで行われた、今年5回目の校内授業研究会に行ってきました。
その後、ゆうがた5時半から8時半まで、授業をして、その後、自宅のそばのレストランで食事をしました。
3時間の講義の後はのどが渇くので、ビールが美味しく頂けます。
ゆっくりと食事をしていると、急に激しい雪が降ってきました。
せっかく雪が消えかけた歩道も、またたく間に真っ白になりました。
ますます春が恋しい今日この頃です。

2010年2月24日水曜日

シカゴ授業研究グループ月例会

昨日から今日にかけてまた雪が降っています。
ただ、さすがに春が近づいた居るためか、雪は重く、水を含んでいます。そのため、歩道などに積もった雪は始末が悪く、東京の雪を思い出します。
今晩は、シカゴ授業研究グループの先生方の月例会です。ちょうど、オリンピックのスケート競技と重なっているので、少し出足が悪いかもしれません。

2010年2月23日火曜日

APECカンファレンス

旧正月も終わり、カンファレンスの招待講演者、パネルディスカッションの参加者などが、参加申し込み、ホテルの予約、旅行の手配などを進めています。
ただ、今回は、私自身が行ったことの無い会場でカンファレンスを行うので、なかなか詳細がつかめずにいます。
さらに、招待講演者などの旅費が複数の機関からサポートされるので、それらの手続きがそれぞれに異なり、結構手間取っています。
タイ側の主催者も一所懸命、ホテルとの交渉などにあたってくれています。
あと、2週間、もう一歩です。

2010年2月20日土曜日

歩いてOfficeへ

今日は、きれいに晴れ上がり、寒さも緩んだので、大学まで歩いていくことにしました。
大学までの片道はおよそ25分、早足で歩いてうっすら汗ばむ距離です。
裏道や歩道に残る雪はまだ凍っていますが、柔らかい日差しに少しずつ近づいてくる春を感じます。
夕方、大学から帰ってくるとき、知らぬ間にずいぶん日が長くなってきたのに気付きました。冬場は午後4時には暗くなっていたのに、いまは5時過ぎまで明るくなっていました。
冬学期も、あと3回授業を残すのみです。

2010年2月19日金曜日

旧正月

今週は、中国系の人たちを中心に、旧正月のお休みに入っています。
そのため、中国、香港、台湾、そしてシンガポールと中国系の人たちが多い国を中心に、メールのやりとりがとてもスローになっています。
アメリカで言えば、クリスマス休暇、日本で言えば年末年始、といった感じで仕方がないのですが、APECのタイカンファレンス関係のやりとりがなかなか進みません。
ニュースを見ると、香港や中国の株式市場なども全て休みにはいっており、経済の世界にも影響は少なくないようです。もっとも、日本には、旧正月の休みを利用した中国系の観光客が訪れ、買い物を楽しんでいるというニュースもありました。
国際化が進むと言うことは、このような変化も含んでいるのかと言うことを改めて感じました。

2010年2月18日木曜日

APEC 授業研究カンファレンス

東京で、今週末からタイ・日本が共同主催するAPECの授業研究カンファレンスが始まります。
これまで、タイと日本で行われたカンファレンスには全て参加していたのですが、今回は、残念ながら欠席です。
せっかく、ご招待いただいたのですが、タイで主催するカンファレンスの準備が佳境に入っていること、今学期は水曜日と木曜日に授業を教えていることなどから、出席を遠慮させていただくことにしました。
今回は、筑波大附属小学校の公開授業研究会への参加も予定されているとのことで、参加したかったのですが、残念です。

2010年2月17日水曜日

ALT 選考

いま、英語圏の各国では、本年の夏から日本の公立学校で採用予定のALTの選考の真っ最中です。

アメリカでのALT希望者は結構多く、例年、希望者の中から日本に派遣されるのは20%程度と狭き門になっているようです。
特に、今年は、アメリカ国内の失業率が高いこともあり、例年よりも規模社が多いと言うことです。その上、日本国内で、現在ALTとして働いているアメリカ人が、滞在期間を延長するケースが増え、今年の採用はこれまでよりもさらに厳しいとのことです。
若い、やる気のあるアメリカ人が、どんどん日本の学校に採用され、少しでも英語教育の充実に寄与することを願っています。

2010年2月16日火曜日

MACの調子 その後

週末、Macのハードドライブを交換し、メモリーを追加しました。
お陰で、5年前のMacはすっかり生き返り、快適に動いています。
今日は、一日かけて、昨年から修正を続けている原稿の最終仕上げをしました。日本の教師に求められる専門知識と指導力について書いています。編集は、アメリカとヨーロッパの数学教育学者で、日本の教師に求められる指導力についてもう少し書き込んで欲しいという修正依頼を頂いています。いろいろと書いているうちに、ずいぶんと長くなってしまいましたが、これで最期の修正になるといいのですが・・・
今年の夏辺りには本として出来上がることを期待しています。

2010年2月13日土曜日

MACの調子

2005年2月から使っているG5の調子が思わしくありません。
原因は、ハードディスクのスペースが残り少なくなって事だと思います。
5年使ったので新しいコンピュータに変えるか、それとも、ここでハードドライブを変えて、もう1-2年使うか、この週末の課題です。

2010年2月12日金曜日

Online activities

今晩の授業は、教室では行わず、インターネットを使ったグループ・アクティビティーです。
このマスターのコースでは、各学期1-2回は、このようなインターネットを使った活動をするようにしています。
たとえば、算数授業のビデオを観て、その記録をとり、お互いにビデオに関する意見交換をするといった活動であれば、教室で一緒にビデオをみなくとも、各自がコースのために用意されたサイトに行ってビデオを観て、記録を基に感想をまとめて、サイトに上げれば、お互いの意見を比較できます。
また、学会誌などの記事を読んで、それについてグループで批評をまとめるのであれば、オンライン上の文書作成ツール、たとえばGoogle Docなどを使って共同で書き上げることができます。
いま、アメリカの大学では、どこも、オンラインで授業を行うような方向に向かおうとしています。何もかもがオンラインでできるかというと少々疑問ですが、いろいろ新しい試みをためしてみることは重要だと思います。

2010年2月11日木曜日

青空


朝6時過ぎに起きて、前の通りと駐車場の雪かきをしました。
久々の青空ですがすがしい朝でしたが、気温は氷点下6℃、昨夜積もった粉雪が、ちょっとした風で舞い上がり、小規模な地吹雪のようになります。青空なのに、細かい粉雪が吹き上げられ、きらきらと輝きます。
気温が低く、完走した粉雪が多いこの辺りでは、雪がやんだ後も、風で枚上げられた雪が、地吹雪となって視界を遮ります。
今日は一日、学生のペーパーの採点をし、夜はMAT401です。

2010年2月10日水曜日

大雪警報

今年は、寒さは厳しいものの、あまり雪が降らずに助かっていました。けれども、昨晩遅くから降り始めた雪が今日一日続き、天気予報は今年一番の大雪になるといっています。とはいっても、シカゴではそれほど雪は積もりません。今日も、昨晩から合計で、25cmといったところでしょうか。細かい雪がひっきりなしに降り続いています。
今日は、特に授業も会議もなかったので、一日家で仕事をしていました。メールがあるので、家にいても、大学にいても、世界中とやりとりできるので、仕事の能率はかわりません。かえって家にいる方が、通りがかりの人に話しかけられることもなく、自分のペースで仕事が進みます。また、数年前から、自分のofficeの留守番電話にメッセージが入ると、すぐにe-mailでメッセージが転送されてくるので、何処にいても電話が取れます。
昼に、雪かき機を使って、表の歩道と、裏の駐車場の雪かきをしましたが、おそらくあしたの朝には、もう一度雪をかかないとならないと思います。

2010年2月9日火曜日

APECカンファレンス、モノグラフの締め切り

タイで行われるカンファレンスで発表していただくモノグラフの締め切りです。
今回のカンファレンスには、世界各国から17人の招待講演者を招いて行いますが、この講演者には、モノグラフを書いていただき、事前にカンファレンスの参加者に読んでもらうようにしています。
2月8日月曜日が締め切りと言うことで、アジアの国々からは、昨晩のうちに、アメリカからは今日になってぞくぞくモノグラフが届いています。
今日明日で、これをwebに上げて、参加者に読んでいただきます。

2010年2月6日土曜日

MAT401

先学期から初めて開講された中学校教師のための数学プログラムに関する会議がありました。
私が、今学期教えている MAT401 は、このプログラムの2番目の授業です。先学期行われたMAT400での学生の様子と今学期の様子について報告した後、春学期並びに夏学期のスケジュールなどを調整しました。
現職の教員を対象としているので、各学期1つずつ授業をとり、これに夏期集中講座を加えて2年間で修了します。
授業後に大学に来て3時間の講義に参加するのは大変だと思いますが、ほとんど全員が今のところ欠席無しに熱心に受講しています。

2010年2月5日金曜日

Evanston Township Hight School 校内研究授業


第二回目の、校内研究授業がありました。
午前中は、積分の授業、午後は、遅れがちの子供を対象にした二次関数の授業でした。
前回行った2つの授業に加えて2つの授業、あと残り2つの授業を2月と3月に行います。
先生方の、授業参観も、また協議会の話し合いも、少しづつですが、充実に向かっています。

2010年2月4日木曜日

タイ政府の景気対策

タイ政府は、この金融危機にからんだ景気対策の一環として、高等教育局が中心となって、タイの大学の国際化に向けたプロジェクトをはじめたそうです。
これは、3年間の計画で、タイ国内の7-10の大学を国際的クラスの大学とし、ASEANのハブとなることを目的にしています。予算の規模は、3年間で日本円にして約30億円、タイの物価を考えると結構な規模です。
これは、昨年招かれたインドネシアの大学でもそうでしたが、アジアの国々の中に、これまでのように政府の奨学金で、国内の研究者を、オーストラリア、イギリス、アメリカなどの大学に送って学位を取得させるよりも、むしろ国内の大学を国際的なレベルの高い研究施設とし、自前の研究者を育てる方が内需の拡大にもつながるという考えからだと思われます。
ということは、いままで少数ですが、アジアの国々から日本の大学に派遣されていた学生は、今後少なくなっていく傾向になるのではないでしょうか。少子化による学生の減少に、海外からの留学生の現象が加わるわけです。
経済の世界だけでなく、学問の分野でも日本はどんどん斜陽化の道をたどっていくように見えてなりません。

2010年2月3日水曜日

Chicago Lesson Study Conference

カンファレンスの公開授業の予定を詰めています。
昨年は、高等学校の授業をしましたが、今年は小学校低学年の算数の授業を行う方向で検討しています。
地域の小学校の担任の先生、子供たちをそっくりそのまま大学内のカンファレンス・ルームに招待して公開授業を行う計画です。
このあと、学年を詰め、単元、内容を決め、先生方に指導案を立てていただきます。

2010年2月2日火曜日

Chicago Lesson Study Conference

毎年春に行っている授業研究カンファレンスも、今年で第9回目をむかえます。
この週末に、2次案内を送り、参加申し込みの受付を開始しました。
http://www.lessonstudygroup.net/index.html
今年のテーマは、"Are we doing Lesson Study right? -Looking back and looking ahead-"、と題して、2000年に本格化したアメリカにおける授業研究の動きからちょうど10年という節目で、授業研究の本質とは何かということに迫ろうとしています。
この十年間、アメリカをはじめ、世界の授業研究の動きをリードしてきた研究者に集まっていただき、それぞれの10年間を振り返った講演、並びに今後の授業研究を見据えたパネルディスカッションを行おうと企画しています。
今年は、会場等の関係で、公開授業1本だけになる予定ですが、既に多くの問い合わせがきています。
もちろん、日本からの参加も大歓迎です。ただ、例年、参加申し込み締め切りよりも早めに定員に達してしまうので、申し込みは早めにどうぞ。

2010年1月30日土曜日

Single digit

朝起きると真っ青な空がきれいでした。
一見するとぽかぽかとした陽気を想像しがちですが、一歩ととに出ると厳しい寒さが肌を刺します。
気温は Single digit (一桁の数) 華氏で5度、摂氏に換算すると氷点下15度です。
摂氏0度は、華氏で32度、東京あたりでは氷点下になると大騒ぎかもしれませんが、シカゴでは、35度であろうと25度であろうとあまり違いはきになりません。シカゴでは、Single digit という表現が、厳しい寒さを指します。今日は、あまり風がありませんが、これで少しでも風が吹くと体感温度はぐっと下がります。 これが、below 0 となると、”なるべく外出を避けるように!” となります。
春は、まだまだです。

2010年1月29日金曜日

タイ行きのチケット

3月上旬のカンファレンスの準備を進めています。
招待講演者の方々に、旅行の準備をお願いするメールを送りました。
同時に、私自身の航空券の予約をいれました。
シカゴから東南アジアに行くのは、ユナイテッド航空が比較的便利で、最近はいつも使っています。
これまで、ユナイテッドは、ビジネスクラスへのアップグレードには、アップグレードできるチケットを買わなければなりませんでした。これが、ディスカウントのチケットよりも結構高く、場合によっては倍近くしました。それが、この一月から、アメリカン航空とおなじように、ディスカウント・チケットを買って、マイルを使ったアップグレードをリクエストし、アップグレードが可能であるとなると、追加のアップグレード料金を払うようになりました。
ただ、最近は、便数が減り、飛行機がジャンボから777へと定員がすくなくなり、なかなかアップグレードもままならなくなってきました。
年に何度も太平洋を横断していると、長旅が結構こたえます。

2010年1月28日木曜日

iPad 発表

大方の予想通り、アップルコンピュータがiPadを発表しました。
まだ、発売がいつになるかわからないようですが、おそらく3月頃かと言われています。
これで、日本でも、いよいよ電子書籍への道が開けることでしょう。日経新聞も有料のオンライン新聞を発刊するようです。新聞も、本も、映画も、音楽も、車内や機内で手元のタブレットで観る日がきたようです。
さて、教科書も、紙を使わず、タッチパネルを使ってインタラクティブに活用できるようになる日が来ることを期待しています。

2010年1月27日水曜日

APEC数学教育カンファレンスの準備

昨晩、16名の招待講演者一人ひとりに、航空券の手配、参加申し込み、ホテルの予約などに関してのインストラクションを送りました。
参会者の旅費は、APECから補助されるので、その為の事前の承認が必要です。その為、一連の手続きを整理して送りました。
さっそく、数カ国の招待講演者から、メールで確認事項などが届きました。
アジアの国々と仕事をしていると、昼夜が逆なので、朝起きると、先方からのメールが届いています。
国によっては、カンファレンスを行うタイに入国するためのビザの申請が必要になります。その為の、正式な招聘状なども送らなければならず、結構手間がかかります。
開催までに、あと1ヶ月少々、準備もいよいよ大詰めです。

2010年1月26日火曜日

宿題

今日は、朝から一日かけて、今学期教えている2つのコースの宿題に眼を通しました。
両方のクラスとも、毎週、授業後のまとめを3ページ以内にまとめて授業後4日の間に提出してもらいます。そして、私はこれに毎週眼を通し、次の週の授業の冒頭で、何人かのまとめを紹介し、前時の復習をします。
全員のまとめに毎週眼を通すのは大変ですが、授業の内容を各自がどの程度理解しているかを知る上で大変参考になります。
もっとも、それぞれのクラスが25人以内だから出来ることで、これが日本の大学のような人数のクラスではとても出来ないと思います。
このまとめの提出は、全て、ブラックボードというオンライン・ツールを使って行い、成績もこのサイトに表示します。
イリノイ大学にいるときからこのツールを使っているので、インターネット無しで行う授業は、ちょっと考えられなくなってしまいました。

Bansho (板書)

今日、午前中、シカゴ公立学校の数学のコーチ3人が訪ねてこられました。
今度、彼らの担当するシカゴ公立学校の現職教員研修で、板書をテーマにした講座を行いたいと言うことでした。
日本の教師が「板書」という専門用語を使って、黒板の活用を教師の身につけるべき指導技術の一つとしていることが次第にしられるようになり、興味をもったようです。
板書について考える上で大切なことは、まず児童生徒の反応を予想し、それをもとにどのように授業のねらいを達成するか目的を定めることです。板書について議論するときには、単にその技術のみでなく、いかに授業のねらい達成に向けてデザインするかが重要です。
3人のコーチがどのような研修を計画するか楽しみです。

2010年1月23日土曜日

プロポーザルの提出

今日締め切りのプロポーザルの提出をすませました。
といっても、プロポーザルは大学のスタッフが学長名で提出するので、プロジェクト・ディレクターとしては直接プロポーザルの提出はしません。ただ、きちんと大学のスタッフが午後5時の締め切り時間までに、オンラインで全ての書類を提出できるかどうかやきもきしながら待つのみです。
イリノイ州の高等教育局から受け取った確認のメールによると、締め切りの1時間15分前に全ての書類の提出が無事完了したようです。
あとは、4月まで審査の結果を待つのみです。どうなるでしょうか。

2010年1月22日金曜日

大学院、教員養成コース

今学期、毎週木曜日の夜は大学院の教員養成コースの数学教育講座を担当しています。
このコースは、4年生の学部を卒業した後、改めて教員になりたいと希望する学生を対象にした、教員養成コースです。
小学校の教員になるための修士課程で、修士と同時に小学校の教員免許がとれます。
DePaul大学はシカゴの中心部にあるので、一般企業に勤める人が夜にこの講座をとり、今後のキャリア・チェンジにそなえたり、また、現在、教員免許を持たずに私立学校で教えている人が、公立学校で教えるためにこの講座で資格をとったりします。
学部の学生に比べて熱心な学生が多く、夜6時から3時間のクラスはとても熱気があります。
このようなキャリアチェンジのためのコースは、今後、年功序列が崩れつつある日本にも必要となっていくのではないでしょうか。
昨晩のクラス同様、私の担当している数学教育の授業は全て25人が定員です。日本の大学と比べて少人数なのは、アメリカの私立大学のよいところかもしれません。(もっとも学費もそれなりにかかりますが・・)

2010年1月21日木曜日

大学院、現職教員コース

毎週水曜日は、新しい現職教員向けの大学院講座のクラスを教えています。
シカゴの教員免許状は、これまで、幼稚園から8年生(K-8)の全科免許か、高等学校の専科の免許でした。
しかし、これでは中等レベル各教科、特に数学・科学の内容を教える先生の中に専門的な知識の十分でない教員が多いと言うことから、現職のK-8免許を持っている教員を対象に、中学校の数学を教えることのできる資格と修士を同時に取得できるコースをつくりました。
これは、数学科と教育学部との共同で開発したプログラムで、今回教えているコースは私が担当してコースをデザインしたものです。
授業は、毎週水曜日の夜、5時半から8時半までの3時間、先生方は昼間学校で教えた後、大学にやってきます。
クラスは、定員25人、皆さん熱心に議論に参加し、昼間の疲れも忘れて頑張っています。

2010年1月20日水曜日

『算数授業研究68号』

筑波大附属小学校が編集している『算数授業研究68号』に書いた原稿の校正がきました。
この先、日本の算数教育をどのように考えていくかという提言ということで、教科書の電子図書化などの動きを軸として、今後の教室での授業をどのように充実させていくか考えてみました。

2010年1月19日火曜日

キング牧師誕生日

今日は、キング牧師誕生日のため、小中高等学校、公共機関、銀行などの金融機関は全てお休みです。
ただし、大学は休みではありません。普通、大学が休むのは、メモリアルデーとサンクスギビングデーくらいのものです。というのは、月曜日ばかりが休みになると、月曜日の授業ばかり時数が足りなくなり、いろいろ面倒なことになるからです。
アメリカの大学では、休講などはほとんどなく、大雪などでも滅多に休みません。
このところ、日本では国民の休日がどんどん増えているようですが、アメリカから見ると、日本は何でそんなにいつもみんなで一緒に休みを取るのか?と不思議になるようです。休みは国がきめてみんなで同時に休むよりも、各自が有給休暇を使って自由な時期に取れる方が交通機関なども込まずにいいと思いませんか?

2010年1月15日金曜日

新たに一校追加

学内提出を終えたプロポーザルに加えて欲しいという学校が一校出てきました。
本来先週のうちにその旨を明記した文書を提出してもらうことになっていたのですが、いろいろ理由があったのでしょう。昨日の夕方になって是非参加したいと言うことになりました。
今日は一日、その為のプロポーザル修正を行いました。
何事も予定道理には行かないと言うことは、何処でなにをしていても変わり有りません。

小中学校の学級定員減 検討へ?

新聞、ニュースで、鈴木文部科学副大臣が、学級定員削減の検討を始めると述べたと報道されました。
OECDの調査等で、日本の学級定員が発展途上国並みの水準に留まっていることは、以前から知られていることです。
もちろん、教師一人あたり児童数が少なくなれば全ての問題が解決するとは言えないと思いますが、それでも現在、公教育が抱えている問題は、ずいぶんと軽減されるはずです。
アメリカでは、学校の質を語るときに、必ず教師一人あたりの児童数が話題に上ります。
民主党政権になって、ようやく話題に上ることになったのはいいことですが、ゆっくりと検討する時間をかけることなく、すぐに実行に移すべきではないでしょうか。
この不景気、就職難の時こそ、少しでも多くの雇用の機会を確保すべきです。

2010年1月14日木曜日

プロポーザル学内提出

ようやく、書類をそろえ、夕方5時半からの授業を教え始める前に、サイトにアップロードしました。
ところが、授業を終えて夜9時に自分のオフィスに戻ると、今回のプロポーザルに参加させて欲しいという学校からの申し出が届いていました。先週までに返事を頂ければ加えることが出来たのですが、残念ながら、次の機会にしていただこうと返事を書きました。
これから、大学内でプロポーザルの確認が行われ、OKがでれば、学長の名前署名をし、イリノイ州の高等教育局に提出です。

2010年1月13日水曜日

電子書籍元年

暮れにこのページで取り上げた電子書籍の動きが、ますます現実味を帯びてきました。
朝日新聞では、今日の新聞で、今年は、日本の「電子書籍元年」になるかもしれないと取り上げています。
アマゾンが、日本の作家に直接働きかけ電子化を成功させると、書籍を発行している出版社が蚊帳の外に置かれることを懸念して、旧態依然とした日本の出版流通業界に別れを告げようとしているようです。
やはり、アメリカからの強引ともいえるアプローチがないと日本の市場は変わらないのでしょうか・・・

2010年1月12日火曜日

プロポーザルの準備大詰め

1月22日締め切りのイリノイ州の補助金プログラムへのプロポーザルの大学内締め切りが今週の水曜日です。
今回のプロポーザルには、Chicago Vocational Career Academy とAlcott High School がパートナーとして参加することが決まっていますが, 他に声をかけた私立学校がどのようになるかまだ決まっていません。これによって、予算計画の配分が大きく変わるので、やきもきしていますが相手のあることで何ともなりません。
あと2日、最後のつめに備えています。

2010年1月9日土曜日

メトロポリタン・マス・クラブ


水曜日から出ていた大雪警報で心配された雪でしたが、金曜日の朝には収まり、思ったほどの積雪はありませんでした。
それでも、20センチくらいは積もったようなので、気温が低いこの時期は、裏通りの雪がしばらく残ることになると思います。
今日は、例年の通り、朝から1日、テニアを与えるかどうかの審査にかかわる教授会でした。
今年は、昨年以上に議論が長引き、けっこう大変な会議でした。

夕方からは、シカゴ郊外で行われた、メトロポリタン・マス・クラブの月例ディナートークにゲストとして招かれ、1時間ほどお話しをさせていただきました。このクラブは、創立97年という伝統のあるシカゴ地域の数学の先生方の集まりで、NCTM創立のきっかけになったと言われている伝統のある研究会です。月一回の例会には、毎回異なるゲストの講演者が招かれ、金曜日の夜、ディナーとワインを楽しみながら、数学や数学教育の話しを楽しむ会です。
ここ数日、郊外では結構雪が降ったようで、参会者の出足が心配されましたが、それでも90名近くの方が来てくださり、二次会にも呼んでいただき、楽しいひとときを過ごしました。

2010年1月7日木曜日

学習指導要領解説 中学校数学編の英訳

昨年秋から取りかかっていた作業が終了しました。
日本語と英語の対訳のかたちで、小学校ならびに中学校の学習指導要領解説書の全文がダウンロードできるようになると思います。
1月中には、文科省のプロジェクトとして、公開されることになるそうです。
できましたら、このページからもリンクをはりたいと思っています。

電子書籍戦争?

先日このページでアップルのタブレット・コンピュータについての噂を紹介しましたが、今日の日経新聞オンライン版に、米アマゾンが、従来よりも大型の電子書籍、キンドルDXを全世界に向けて販売を開始したことが掲載されていました。
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20100106AT2M0603406012010.html

噂のアップルタブレットに対して先手を打ったかたちです。
ソニーやパナソニックが数年前に挑戦したものの撤退を余儀なくされた電子書籍が、米アマゾンとアップルのアメリカ流の新しいビジネスモデルとともに、世界を巻き込んだ書籍革命を起こしつつあります。
教科書の電子化も、目前まできているのではないでしょうか。

2010年1月6日水曜日

APEC タイ カンファレンス

今日は、朝の気温が氷点下11℃と少し寒さが緩んだので、家から大学までの約25分の道のりを歩いてきました。
幸い、歩道の雪はほとんど無くなっていたので、歩き易くなっていました。
3月第二週にタイのサムイ島で行うAPECの数学教育カンファレンスの案内作成が、最終段階にきています。APEC各国からの招待講演者の選定もほぼ確定し、8日までに何とか案内を流せそうになってきました。
今日は、タイ側の主催者と電話で話し合い、海外からの参加者が宿泊するホテルとの値段交渉について確認しました。現在、タイでは海外からの観光客の減少に悩んでいるところなので、5つ星のホテルが結構良い値段を出してくれそうです。
年明け早々、いくつもの仕事が重なっていますが、一つ一つ着実にこなしていくしかありません。

2010年1月5日火曜日

新学期

冬学期が始まりました。
今日から10週間の授業と一週間の期末試験期間、その後1週間の春休みがあります。
昨年は、一つも授業を教えなかったので、まる一年ぶりの授業と言うことになります。今回教えるのは、他学部で4年生の大学を終えた学生(学士)を対象とした教員免許取得のコースで2年間で教員免許と修士がもらえるプログラムの学生に教える数学教育学です。
もう一つは、現職の教員を対象とした修士課程のプログラムで、小学校免許を持っている現職教員を対象に中学校の数学専科を教えるための免許を取るプログラムです。これは、昨年から新しく始めたプログラムなので、今回初めて教えるクラスです。
クリスマス気分もまださめない学生が、校舎にあふれ、新学期の始まりを実感させてくれます。

2010年1月3日日曜日

冬本番

今朝の天気は快晴、
気温は、氷点下17℃です。
新年の祝日は元旦のみというのが普通ですが、今年は週末と続いているので、日本並みに三が日がお休みとなります。
いわゆる仕事始めは、4日月曜日ですが、昨日までに冬学期に教える2つのコースのウェブサイトを作りました。Blackboardというウェブ・ベースのソフトを使って10週間の授業スケジュールに基づいて、シラバスから宿題の提出につかうページまで作り上げました。
今学期は、授業の様子も、このページで紹介していくことにします。

2010年1月2日土曜日

賀正


新年あけましておめでとうございます。
昨年12月に開設して以来、このページに6000件をこえるご訪問をいただきました。
どうもありがとうございます。

大晦日の晩は、ここ数年恒例にしているYoshi's Cafeのカウントダウン・パーティーに行きました。
厳しい経済情勢にさらされた2009年でしたが、この界隈ではあまり大きな影響もみられず、顔なじみの近所の仲間たちと楽しいひとときを過ごしました。
さて、2010年の大晦日は、どのように迎えることになるのか、この一年が楽しみです。