2010年2月27日土曜日

バンクーバー・オリンピック

アメリカでも、連日、オリンピックで盛り上がっています。
シカゴでも、地元出身の選手がメダルを取っているので、全国版のニュースの他にも、地元のテレビ局でも盛り上がっています。
全国版のテレビでは、一日の結果をダイジェストのかたちで、夜のゴールデンアワーに放送します。連日夕方7時頃から11時過ぎまでオリンピックです。
アメリカがオリンピックで強いのは、優秀な選手を排出するのに、中国や韓国、また以前の共産圏のように、小さい頃から英才教育で選ばれた子弟を育てると言うよりも、分厚い社会スポーツを楽しむ層から、力のある選手を拾い出して育てるからではないかと思います。
ですから、今回16歳でオリンピック代表に選ばれた上位に残った女子スケートの選手は、大会期間中にアイビーリーグの大学から志願していた入学許可の通知を受けたとか、メダルをとった選手が、引退後弁護士になるとか、また、夏と冬の両方のオリンピックに出る、といった選手が多く見られます。好きなことを何でもさせる、そして強くなりたい子供にはそれなりの道が幾つも用意されている、といった社会基盤が、必死にお国のために頑張る、という国々にはない自由さを実感させます。
石原都知事が、同五輪に触れ、「国家という重いものを背負わない人間が速く走れるわけがない、高く跳べるわけない。いい成績を出せるわけがない」と話したと新聞記事に出ていましたが、アメリカから見ると、なんだか昔の共産圏の国のオリンピックのことを言っているような印象をうけました。

2010年2月26日金曜日

研究協議会の運営

授業研究で重要なのは、指導案の善し悪しもさることながら、協議会を如何に充実させるかです。
かといって、こうすれば必ず協議会の議論が深まるといった定石があるわけでもなく、日本の先生方もいろいろと苦労されていると聞きます。よく言われるのは、経験のある先輩方とともに研究協議会に参加し、同じ授業をもとに、誰がどのような視点で意見を述べるのか、また、経験を積んだ司会者は多様な意見をどのように集約していくのか、また、講師が、協議会のまとめとしてどのような視点で講評するか、といったことを一つ一つ学んでいくしかないと言われています。
昨日の研究協議会では、Tomが司会をし、私が最後の講評を行いました。
今日の午前中、まだ記憶が新しいうちに、昨日の研究会に関する反省をしました。そして、あと1つ残っているEvanston Township High Schoolの校内授業研究会を、どのように運営するか、話し合いました。
アメリカにおける授業研究の課題は、経験豊富な授業研究のリーダーが育っていないことです。
あちこちの研究会から、少しずつでも多くのリーダーが育ってほしいと願っています。

2010年2月25日木曜日

長い一日


今日は、午後からEvanston Township Hight Schoolで行われた、今年5回目の校内授業研究会に行ってきました。
その後、ゆうがた5時半から8時半まで、授業をして、その後、自宅のそばのレストランで食事をしました。
3時間の講義の後はのどが渇くので、ビールが美味しく頂けます。
ゆっくりと食事をしていると、急に激しい雪が降ってきました。
せっかく雪が消えかけた歩道も、またたく間に真っ白になりました。
ますます春が恋しい今日この頃です。

2010年2月24日水曜日

シカゴ授業研究グループ月例会

昨日から今日にかけてまた雪が降っています。
ただ、さすがに春が近づいた居るためか、雪は重く、水を含んでいます。そのため、歩道などに積もった雪は始末が悪く、東京の雪を思い出します。
今晩は、シカゴ授業研究グループの先生方の月例会です。ちょうど、オリンピックのスケート競技と重なっているので、少し出足が悪いかもしれません。

2010年2月23日火曜日

APECカンファレンス

旧正月も終わり、カンファレンスの招待講演者、パネルディスカッションの参加者などが、参加申し込み、ホテルの予約、旅行の手配などを進めています。
ただ、今回は、私自身が行ったことの無い会場でカンファレンスを行うので、なかなか詳細がつかめずにいます。
さらに、招待講演者などの旅費が複数の機関からサポートされるので、それらの手続きがそれぞれに異なり、結構手間取っています。
タイ側の主催者も一所懸命、ホテルとの交渉などにあたってくれています。
あと、2週間、もう一歩です。

2010年2月20日土曜日

歩いてOfficeへ

今日は、きれいに晴れ上がり、寒さも緩んだので、大学まで歩いていくことにしました。
大学までの片道はおよそ25分、早足で歩いてうっすら汗ばむ距離です。
裏道や歩道に残る雪はまだ凍っていますが、柔らかい日差しに少しずつ近づいてくる春を感じます。
夕方、大学から帰ってくるとき、知らぬ間にずいぶん日が長くなってきたのに気付きました。冬場は午後4時には暗くなっていたのに、いまは5時過ぎまで明るくなっていました。
冬学期も、あと3回授業を残すのみです。

2010年2月19日金曜日

旧正月

今週は、中国系の人たちを中心に、旧正月のお休みに入っています。
そのため、中国、香港、台湾、そしてシンガポールと中国系の人たちが多い国を中心に、メールのやりとりがとてもスローになっています。
アメリカで言えば、クリスマス休暇、日本で言えば年末年始、といった感じで仕方がないのですが、APECのタイカンファレンス関係のやりとりがなかなか進みません。
ニュースを見ると、香港や中国の株式市場なども全て休みにはいっており、経済の世界にも影響は少なくないようです。もっとも、日本には、旧正月の休みを利用した中国系の観光客が訪れ、買い物を楽しんでいるというニュースもありました。
国際化が進むと言うことは、このような変化も含んでいるのかと言うことを改めて感じました。

2010年2月18日木曜日

APEC 授業研究カンファレンス

東京で、今週末からタイ・日本が共同主催するAPECの授業研究カンファレンスが始まります。
これまで、タイと日本で行われたカンファレンスには全て参加していたのですが、今回は、残念ながら欠席です。
せっかく、ご招待いただいたのですが、タイで主催するカンファレンスの準備が佳境に入っていること、今学期は水曜日と木曜日に授業を教えていることなどから、出席を遠慮させていただくことにしました。
今回は、筑波大附属小学校の公開授業研究会への参加も予定されているとのことで、参加したかったのですが、残念です。

2010年2月17日水曜日

ALT 選考

いま、英語圏の各国では、本年の夏から日本の公立学校で採用予定のALTの選考の真っ最中です。

アメリカでのALT希望者は結構多く、例年、希望者の中から日本に派遣されるのは20%程度と狭き門になっているようです。
特に、今年は、アメリカ国内の失業率が高いこともあり、例年よりも規模社が多いと言うことです。その上、日本国内で、現在ALTとして働いているアメリカ人が、滞在期間を延長するケースが増え、今年の採用はこれまでよりもさらに厳しいとのことです。
若い、やる気のあるアメリカ人が、どんどん日本の学校に採用され、少しでも英語教育の充実に寄与することを願っています。

2010年2月16日火曜日

MACの調子 その後

週末、Macのハードドライブを交換し、メモリーを追加しました。
お陰で、5年前のMacはすっかり生き返り、快適に動いています。
今日は、一日かけて、昨年から修正を続けている原稿の最終仕上げをしました。日本の教師に求められる専門知識と指導力について書いています。編集は、アメリカとヨーロッパの数学教育学者で、日本の教師に求められる指導力についてもう少し書き込んで欲しいという修正依頼を頂いています。いろいろと書いているうちに、ずいぶんと長くなってしまいましたが、これで最期の修正になるといいのですが・・・
今年の夏辺りには本として出来上がることを期待しています。

2010年2月13日土曜日

MACの調子

2005年2月から使っているG5の調子が思わしくありません。
原因は、ハードディスクのスペースが残り少なくなって事だと思います。
5年使ったので新しいコンピュータに変えるか、それとも、ここでハードドライブを変えて、もう1-2年使うか、この週末の課題です。

2010年2月12日金曜日

Online activities

今晩の授業は、教室では行わず、インターネットを使ったグループ・アクティビティーです。
このマスターのコースでは、各学期1-2回は、このようなインターネットを使った活動をするようにしています。
たとえば、算数授業のビデオを観て、その記録をとり、お互いにビデオに関する意見交換をするといった活動であれば、教室で一緒にビデオをみなくとも、各自がコースのために用意されたサイトに行ってビデオを観て、記録を基に感想をまとめて、サイトに上げれば、お互いの意見を比較できます。
また、学会誌などの記事を読んで、それについてグループで批評をまとめるのであれば、オンライン上の文書作成ツール、たとえばGoogle Docなどを使って共同で書き上げることができます。
いま、アメリカの大学では、どこも、オンラインで授業を行うような方向に向かおうとしています。何もかもがオンラインでできるかというと少々疑問ですが、いろいろ新しい試みをためしてみることは重要だと思います。

2010年2月11日木曜日

青空


朝6時過ぎに起きて、前の通りと駐車場の雪かきをしました。
久々の青空ですがすがしい朝でしたが、気温は氷点下6℃、昨夜積もった粉雪が、ちょっとした風で舞い上がり、小規模な地吹雪のようになります。青空なのに、細かい粉雪が吹き上げられ、きらきらと輝きます。
気温が低く、完走した粉雪が多いこの辺りでは、雪がやんだ後も、風で枚上げられた雪が、地吹雪となって視界を遮ります。
今日は一日、学生のペーパーの採点をし、夜はMAT401です。

2010年2月10日水曜日

大雪警報

今年は、寒さは厳しいものの、あまり雪が降らずに助かっていました。けれども、昨晩遅くから降り始めた雪が今日一日続き、天気予報は今年一番の大雪になるといっています。とはいっても、シカゴではそれほど雪は積もりません。今日も、昨晩から合計で、25cmといったところでしょうか。細かい雪がひっきりなしに降り続いています。
今日は、特に授業も会議もなかったので、一日家で仕事をしていました。メールがあるので、家にいても、大学にいても、世界中とやりとりできるので、仕事の能率はかわりません。かえって家にいる方が、通りがかりの人に話しかけられることもなく、自分のペースで仕事が進みます。また、数年前から、自分のofficeの留守番電話にメッセージが入ると、すぐにe-mailでメッセージが転送されてくるので、何処にいても電話が取れます。
昼に、雪かき機を使って、表の歩道と、裏の駐車場の雪かきをしましたが、おそらくあしたの朝には、もう一度雪をかかないとならないと思います。

2010年2月9日火曜日

APECカンファレンス、モノグラフの締め切り

タイで行われるカンファレンスで発表していただくモノグラフの締め切りです。
今回のカンファレンスには、世界各国から17人の招待講演者を招いて行いますが、この講演者には、モノグラフを書いていただき、事前にカンファレンスの参加者に読んでもらうようにしています。
2月8日月曜日が締め切りと言うことで、アジアの国々からは、昨晩のうちに、アメリカからは今日になってぞくぞくモノグラフが届いています。
今日明日で、これをwebに上げて、参加者に読んでいただきます。

2010年2月6日土曜日

MAT401

先学期から初めて開講された中学校教師のための数学プログラムに関する会議がありました。
私が、今学期教えている MAT401 は、このプログラムの2番目の授業です。先学期行われたMAT400での学生の様子と今学期の様子について報告した後、春学期並びに夏学期のスケジュールなどを調整しました。
現職の教員を対象としているので、各学期1つずつ授業をとり、これに夏期集中講座を加えて2年間で修了します。
授業後に大学に来て3時間の講義に参加するのは大変だと思いますが、ほとんど全員が今のところ欠席無しに熱心に受講しています。

2010年2月5日金曜日

Evanston Township Hight School 校内研究授業


第二回目の、校内研究授業がありました。
午前中は、積分の授業、午後は、遅れがちの子供を対象にした二次関数の授業でした。
前回行った2つの授業に加えて2つの授業、あと残り2つの授業を2月と3月に行います。
先生方の、授業参観も、また協議会の話し合いも、少しづつですが、充実に向かっています。

2010年2月4日木曜日

タイ政府の景気対策

タイ政府は、この金融危機にからんだ景気対策の一環として、高等教育局が中心となって、タイの大学の国際化に向けたプロジェクトをはじめたそうです。
これは、3年間の計画で、タイ国内の7-10の大学を国際的クラスの大学とし、ASEANのハブとなることを目的にしています。予算の規模は、3年間で日本円にして約30億円、タイの物価を考えると結構な規模です。
これは、昨年招かれたインドネシアの大学でもそうでしたが、アジアの国々の中に、これまでのように政府の奨学金で、国内の研究者を、オーストラリア、イギリス、アメリカなどの大学に送って学位を取得させるよりも、むしろ国内の大学を国際的なレベルの高い研究施設とし、自前の研究者を育てる方が内需の拡大にもつながるという考えからだと思われます。
ということは、いままで少数ですが、アジアの国々から日本の大学に派遣されていた学生は、今後少なくなっていく傾向になるのではないでしょうか。少子化による学生の減少に、海外からの留学生の現象が加わるわけです。
経済の世界だけでなく、学問の分野でも日本はどんどん斜陽化の道をたどっていくように見えてなりません。

2010年2月3日水曜日

Chicago Lesson Study Conference

カンファレンスの公開授業の予定を詰めています。
昨年は、高等学校の授業をしましたが、今年は小学校低学年の算数の授業を行う方向で検討しています。
地域の小学校の担任の先生、子供たちをそっくりそのまま大学内のカンファレンス・ルームに招待して公開授業を行う計画です。
このあと、学年を詰め、単元、内容を決め、先生方に指導案を立てていただきます。

2010年2月2日火曜日

Chicago Lesson Study Conference

毎年春に行っている授業研究カンファレンスも、今年で第9回目をむかえます。
この週末に、2次案内を送り、参加申し込みの受付を開始しました。
http://www.lessonstudygroup.net/index.html
今年のテーマは、"Are we doing Lesson Study right? -Looking back and looking ahead-"、と題して、2000年に本格化したアメリカにおける授業研究の動きからちょうど10年という節目で、授業研究の本質とは何かということに迫ろうとしています。
この十年間、アメリカをはじめ、世界の授業研究の動きをリードしてきた研究者に集まっていただき、それぞれの10年間を振り返った講演、並びに今後の授業研究を見据えたパネルディスカッションを行おうと企画しています。
今年は、会場等の関係で、公開授業1本だけになる予定ですが、既に多くの問い合わせがきています。
もちろん、日本からの参加も大歓迎です。ただ、例年、参加申し込み締め切りよりも早めに定員に達してしまうので、申し込みは早めにどうぞ。