2009年11月28日土曜日

アメリカの教育事情視察 (1)

サンクスギビング・デーの翌日は、ブラック・フライデーと言われています。
普段赤字の店もこの日は黒字になる、ということから、このように呼ばれていわれるだけあって、シカゴの中心部、ノース・ミシガン・アベニューは大勢の買い物客でごった返していました。
通りから一本入ったホテルで、日本から視察に来られた先生方のオリエンテーションがありました。
来週月曜日からはじまる一週間の学校訪問などに備えて、アメリカの数学教育の現状などを整理しました、
web上にあげておいたPreziのプレゼンテーションは問題なく使えました。
今後、このような、ものことの全体像を構造図で示すようなプレゼンテーションには、なかなか便利なツールだと思いました。

2009年11月27日金曜日

Prezi を使ったプレゼンテーション

今日、日本から視察に見える先生方がシカゴに到着する予定です。

先日ふれました、Preziを使ったプレゼンテーションが出来上がりました。アメリカの数学教育を取り囲む状況と、今後の課題について、NCTMならびにNational Advisory Boardの提言をもとに、つくってみました。新しいツールの試しも兼ねているので、日本語と英語をまぜて作ってみました。

ホームページ上でうまく見ることが出来るか、どうぞお試しください。
(ダウンロードに多少時間がかかるようですので、少し待ってから右矢印を押してみてください)

2009年11月26日木曜日

感謝祭の休日

学生の来ないキャンパスは、がらんと静まりかえっています。
もちろん教授たちも、ほとんど姿を見せず、教育学部のある3階はすっかり静まりかえっていました。
教育学部、事務系のスタッフには、今日は午後3時まででオフィスを閉めて帰るようにと指示が出されたようです。
明日のThanksgiving Dayとその翌日の休み、そして週末を含めると4連休になります。
DePaulの場合は、既に冬休みに入っているので、この4連休はあまり大きな意味はありませんが、他の大学の多くは、4連休明けに学期末の課題の提出や、期末の試験が待っているようです。

2009年11月25日水曜日

学期末

今日、秋学期、期末試験週間の最終日です。
これから、1月3日まで長い冬休みに入ります。大学のキャンパスは、最期の試験のための準備をする学生、早々と荷物をまとめ校内の寄宿舎から実家に戻る学生などで賑わっていました。
教職員の駐車場も、午後にはだんだん空き始め、苦労なく駐車できるようになりました。

2009年11月24日火曜日

日米の違い

この秋から始めた、「新しい算数研究」の連載、算数教育Lost in Translation で日米の算数教育に対する見方・考え方、そして用語の表すニュアンスの違いなどを書いています。
日本とアメリカに、それぞれ片足ずつをおいて見ていると、いろいろと興味深い違いや、意外な共通点に気付きます。
そんな中で、最近気になっているのは、株価です。アメリカでは一進一退しながらもじわじわと株価は上がり、今日辺りは、昨年のリーマンショック以前の水準まで戻しているようです。一方、これまでアメリカの株価に追随するように推移していた日本の株価は、このところ下がる一方。今回の金融危機のきっかけを作ったアメリカが立ち直りつつあるように見えるのに、日本はいっこうに景気回復の兆しは見えないようです。
さて、この後、いったいどうなることやら。なかなか目が離せない日が続きます。

2009年11月23日月曜日

Prezi: 最近注目のプレゼンテーションツール

最近、ちらほらと、目新しいツールを使ったプレゼンテーションを見かけるので、調べてみるとPreziという名前でのアプリケーションを使っていることがわかりました。FlashをベースにしたWebアプリケーションで、(日本語のサイトでも紹介されていました。
Power Pointなどのリニア構造のスライド書ではなく、大きな一つの画面(例えば概念構造図など)の部分部分をズームアップしながら、全体像を伝えていくようなプレゼンテーションにむいているようです。
そこで、この週末、早速試してみることにしました。
というのは、来週、日本の先生方がアメリカの数学教育についての研修に来られるので、その際、アメリカの教育事情を説明するのに適しているのではないかと考えたからです。
アプリケーションは、最近注目されてきたクラウドコンピューティング・サービスで提供されているので、サイトでサインアップすれば、機能が限定されたバージョンを無料で使うことが出来ます。残念ながら、使い方などの説明は全て英語ですが、Youtube上にある解説ビデオを観れば、使い方はそう難しくはありません。
プレゼンテーションを日本語で作ると、フォントに多少不満は残りますが、いまのところまずまずの出来です。今週はサンクスギビングの休暇なので、少し時間をかけて、新しいタイプのプレゼンテーションを完成させようと思っています。

2009年11月19日木曜日

Chicago Lesson Study Group 11月例会

今回は、6人という少人数でしたが、気さくに授業研究の今後を考える話し合いができました。
いま、課題になっているのは、如何にして授業研究をリードできる人材を育てるかと言うことです。
あちこちで、授業研究を始めたいという学校が増え始めたのはいいのですが、指導案の作成の過程をサポートしたり、研究授業や研究協議会の運営、さらに協議会の司会や講評をしたりするこの人材が限られています。
経験を積み重ねなければ出来きないこれらの役割を担う人材をどう育成するか、参加者で知恵を出し合いました。
また、この冬に計画しているChicago Lesson Study Group のホームページのアップデートについても議論しました。
最近の技術を取り入れて、もっと活用できるようなサイトにするための項目を洗い出し、改訂の原案を練ることにしました。

職業高校での校内研究授業



今日は、シカゴの南にある、Chicago Vocational Career Academyで行われた校内研究会に行ってきました。
このグループは、今年の夏に行われた授業研究会夏期講座に参加した先生方で、そのとき作成した指導案をもとに今日の授業を行いました。
先生方は、今朝、授業の直前まで授業の準備を行い、初めての研究授業にのぞみました。
一昨日のWalter Payton高校とことなり、生徒たちのほとんどがアフリカ系のアメリカ人で、小学校、中学校であまり高いレベルの数学の授業を受けてこなかった子供たちです。
授業では、先生と生徒たちが気軽にやりとりしながら、とてもいい雰囲気で進んでいきました。
もちろん、課題はたくさんありますが、このグループが今後、さらに授業研究を続けていけば、質の高い数学の授業に結びついていけると確信させてくれるような授業でした。

2009年11月18日水曜日

APEC数学教育カンファレンスの準備

3月に、APECのカンファレンスをタイで行います。このカンファレンスは、APEC参加メンバーの数学教育の向上を目的に、APECがメインスポンサーとなり、アメリカ連邦教育局とタイ文部省が協同で行うものです。
会議は月曜日から金曜日までの5日間、いま、プログラム決定の最終段階にきています。
今日明日のうちに、招待講演予定者のリストを完成させ、それぞれの候補者に連絡を取ります。
カンファレンスの規模は、300人程度になると予想を踏んでいます。
これから、12月中旬までは、会議の一次案内発送に向けて忙しくなりそうです。

2009年11月17日火曜日

Walter Payton College Prep 校内授業研究会



シカゴの公立高校のなかでも、トップクラスの進学校である高校、Walter Payton College Prep で、初めての校内授業研究が行われました。
数学の先生8人のうちの3人が同じ指導案で授業を行い、互いに参観し合った後、指導案をどのようにすれば良くなるかを話し合いました。
授業スケジュールの関係で、全員が同じ授業を観ることは出来ませんでしたが、それぞれの授業を観ての感想や、課題について突っ込んだ話し合いが出来ました。
授業の内容は、図形の証明、本時が導入でした。三角形の合同条件を使って、生徒たちに証明を試みさせました。その後、生徒たちがホワイトボードに書いた証明を比較しながら、証明を行うときに根拠として使っていいもの、根拠にするには適当でないもの等を考えさせました。
先生方は全員がタブレットPCをもち、授業でも黒板代わりに先生が使うタブレットPCの画面をスクリーンに映し出しながらすすめる、アメリカの恵まれた高校らしい授業でしたが、授業そのものの流れは、まだまだ生徒の考え方をもとに議論を深めるところまではいっていませんでした。それでも日本で一般に行われている高等学校の授業に較べれば、ずいぶんと問題解決がたに近いのでしょうか・・
今日の経験を基に、この学校も、来年から正式に授業研究に取り組んでいく方向で検討を始めました。

2009年11月13日金曜日

プログラムの願書審査

今日は、来学期から始まる、現職教員向けの大学院講座(数学教育)の入学願書の審査をしました。
先生方にとっては、州からの補助金で授業料などの大部分が免除されるうえ、講座を修了すると、勤務先での給料も上がるという美味しい話しです。
大学院の入学審査では、本人のエッセー(入学の動機など)、推薦状、学部の成績などが審査の対象です。
選考委員の都合がなかなか合わなかったので、金曜日の夕方から夜にかけて行われました。
時差ボケの残る私には、少々辛い会議でした。

会議

例によって時差ボケに悩まされています。
こればかりは、何度やっても慣れることがなく、いつも閉口しています。
今日は、朝から2つの会議がありました。一つは、AP*MSECの予算に関してでした。
いま、シカゴでは新たに各学校に教員研修のための予算が付くことになり、これに対していろいろな動きが出ています。
AP*MSEC として授業研究を通した支援を行うよう、内部で予算を計上し、各校から要望があったときに備えようという相談です。
また、これと同時に、州からも教員研修に対する予算が配分されるという話しも出てきています。
これから、年末にかけ、さらに2つほどのプロポーザルを書くことになりそうです。

2009年11月12日木曜日

シカゴへ

朝8時の飛行機に乗るためには、出発の3時間前に空港に着いていなければならない、ということで、ホテルを出たのは朝の四時半。
空港は、幸いまだがらがらで、朝5時前には全ての手続きを終えて待合室にいました。ただ、空港での出国審査、セキュリティー・チェックの施設をみると、少し混雑が始まると果てしなく手続きに時間がかかるだろうと想像できました。朝早い便をとっておいたことは、正解だったのかもしれません。
その後、約2時間少々かけて香港へ、香港の空港では乗り継ぎのために、ターミナルからターミナルまでたっぷりと歩き、その後、シカゴに向けて14時間の飛行。
水曜日の早朝に出て、その日の午後にシカゴに着いたのですが、実際には、約20時間近い旅でした。

2009年11月11日水曜日

APEC Science and Math Teacher Education Forum 2日目

会議の2日目も、同じホテルの会議室を会場に発表が続けられました。
今回のForumを通して感じたことは、フィリピンが自らの予算で行う ”Self funding project" として承認されたプロジェクトによるものであるせいか、発表はAPEC全体よりも、フィリピン国内における数学科学教育の現状と今後の課題をを主に据えたようなものでした。
それでも、各国から招かれた招待者の講演やフィリピン各地から参加した研究者との情報や意見の交換はなかなか有意義なものでした。
夕方から、ホテル近くの博物館に連れて行っていただき、フィリピンの歴史や文化について学ぶ機会がありました。
できれば、実際に現地の学校を訪れて様子を見たかったのですが、残念ながら今回はかないませんでした。

2009年11月10日火曜日

APEC Science and Math Teacher Education Forum




ホテルの会議室で行われたカンファレンスは、朝からびっしりのスケジュール、なんと、一人15分ずつ、15人の発表が次から次へと行われました。
海外からの招待者に加えて、フィリピン各地からの研究者が教師教育を中心としたトピックについて話しましたが、せっかっくの機会なのに、それぞれの発表に対して、議論を深める時間はありませんでした。
夜は、主催者が招待してレセプション・ディナーが行われました。招待状に、”you are requested to wear your official costume"と書いてあったので、何のことかと思っていましたが、会場に行ってみると、各国の民族衣装を着てこいと言う意味だったようでした。
日本の official costume とうのは、着物なのかと思いましたが、残念ながら紋付き袴は持ってきませんでしたので、着られませんでした。
地元の大学の民族舞踊グループが、スペイン統治下から伝わる民族舞踊を披露してくれました。

2009年11月9日月曜日

マニラ




土曜日、バンコクを発って、フィリピンのマニラに来ました。
フィリピン航空の便は2時間近く出発が遅れ、マニラに着いたのは夜の8時を過ぎていました。
熱帯の夜は、既に乾期に入ったとはいえ、むっとする暑さでした。
日曜日、ホテルの向かいにある巨大なショッピングモールに出かけてみました。
熱帯の緑がうまく飾られたモダンなショッピングモールには、すでにクリスマスの飾り付けがあちこちにみられます。
モダンなビルに囲まれた熱帯のショッピングモールに飾られた雪の結晶や白いクリスマスツリー、シカゴの寒いクリスマスとはずいぶん違う様子に、少々違和感を覚えましたが、シンガポールなどと同様に、マニラでもクリスマスは大きな商業イベントのようです。

2009年11月6日金曜日

世界遺産 アユタヤ



今回のバンコク訪問の目的である、3月にサムイ島で行うカンファレンスの詳細な打ち合わせをしました。
今回のカンファレンスのCo-chair, コンケン大学のマイトリーさんと集中して打ち合わせを行い、話がついたところで遅い昼食に行こうとタクシーに乗りました。
レストランに着くまでの間のタクシー内の雑談から、「よし、これからアユタヤに行こう」と話がまとまり、昼食をあきらめ、マイトリーさんの夜の飛行機に間に合うように、バンコクから100キロ弱のところにある古都アユタヤに向かいました。
運転手の話によると、今の時間なら渋滞の心配もなく、普通、ツアーでいくと一日がかりの世界遺産見学も、バンコクからの往復を含め4時間あれば十分とのこと、マイトリーさんがタイ語で運転手と交渉し、2人で約4000円でOKとなりました。
打ち合わせ後の昼食が、思わぬ遺跡見物になり、得をした気分の一日でした。
アユタヤは、まさに遺跡だらけの町、至る所に見所が点在し、たっぷり一日かけて観たいところでしたが、それでも短い間に念願の仏像を拝むことが出来ました。

2009年11月5日木曜日

ダムヌン サドゥアック 水上マーケット



タイでのミーティングの日程に変更があり、バンコク到着の翌日(木曜日)、時間が空きました。
例によって時差ぼけで朝6時には目を覚ましたので、ホテルのコンシェルジェと交渉し、朝6時半からの水上マーケットへのツアーに入れてもらいました。結局、ホテルにツアーの迎えが来たのは、7時半近く、それから、バンコクからやく90キロ離れたところにある水上マーケットに行きました。
地元の人は、朝6時から9時頃までに買い物を済ますようで、我々が渋滞を抜けて着いた頃には、観光客相手の船ばかりでした。
それでも、メコンデルタに張り巡らされた運河を使った昔からの市場は、活気に溢れ、様々な物を売る船で賑わっていました。
いつも、用だけを済ませて通り過ぎるだけのバンコクで、ちょっと観光気分を味わうことが出来ました。

雨期の終わり


バンコクは、これから乾期になり、気温も湿度も比較的低めになるそうです。
それでも、まだ町のあちこちには、雨期の名残の大きな水たまりが残っていました。
昨日かなり強い雨があったそうです。水たまりといっても、殆ど洪水のようで、バイクに乗っている人たちは、びしょ濡れになって朝の通勤です。

2009年11月3日火曜日

バンコクへ

火曜日の朝9時シカゴを出て、バンコクに着いたのは、水曜日の夜中、ホテルにチェックインしたのは、木曜日の深夜1時でした。
毎度のことですが、シカゴからバンコクまでは、24時間以上かかる長旅です。
ぐったりと疲れて着いたバンコクは、真夜中とはいえ気温は摂氏27度、シカゴとはずいぶん違います。

カンファレンス・コール

今日は、あちこちと電話での打ち合わせがあり、バタバタとしていました。
明日から、約一週間、東南アジアに出かけるため、打ち合わせをしたり、向こうで行うプレゼンテーションや会議の準備をしたり、慌ただしく仕事をこなしました。
そして、夕方、他の教授の教える数学教育のクラスに行って、1時間ほど、国際的な視野から見た数学教育について話しをしてきました。
明日は、昼の飛行機で、成田経由でバンコクに行きます。

2009年11月1日日曜日

Halloween


今年は、ハロウィーンが土曜日と重なり、我が家の近所では、例年にもましてハロウィーン・パレードが賑わいました。
商店街の交通を遮断し、この日は夕方から夜遅くまで歩行者天国になります。
夕方、6時から、パレードがあり、その後は、人々が着飾って広い通りを歩き回ります。
この近所は、バーやレストランが多いので、子供たちよりも大人たちが楽しんでいます。
家族が全員でオズの魔法使いのキャラクターに扮して通りを歩いていたので、写真を撮らせてもらいました。
レストランやバーには、様々な衣装の人が出入りし、骸骨の隣で魔女が食事をしている、といった風景があちこちで見られる楽しい夜です。